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ほのぼの生活  作者: ミルフィーユ
プロローグ:はじまり
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#2:入学式

第2話です!

入学式です!それからファンタジー要素が出てくるのはもう少し先になります_(_^_)_


 今日から待ちに待った高校生活が始まる。高校生と言えば青春。親が厳しかったこともあり、今まで青春とは無縁だったからな。家を出たわけだし、青春を満喫しよう!


「何考えてるの?」


 俺が青春の事を考えていたら、胡桃が呆れたような目をしながら俺の方を覗き込むようにして見てきた。


「いや、今まで親に縛られた生活してきたからな、これからはのんびりしたい」

「それは所謂フラグってやつ?」

「やめろ、縁起でもない」


 そのあと、俺は胡桃が作った朝食を食べた。ちなみに俺も普通に料理はできる。英才教育にしっかりとあったので、一通りの料理を作ることは出来る。そのため交代で作ることになった。


「行ってきまーす」

「行ってきます」


 俺たちは誰もいない部屋に向かって叫ぶと、家を出た。これから俺の高校生活が始まるんだ。学校までは5分ぐらいなのですぐ着いた。


 ――都立 平和桜高校。偏差値はそこまで高いわけでもないが、校則による縛りが薄いと聞き俺はこの学校に決めた。


「翔、私たち同じクラスだよ?」

「お、ホントだ」


 中学まで同じクラスだったのでそろそろ別のクラスになるんじゃないかと思っていたが、まさかの同じクラスだった。最初は教室に行くらしい。そして席は胡桃とは隣じゃなかったので良かった。


「よっ!お隣さん!」

「おはよう、えーと……」

「ああ、すまんすまん。名乗るのを忘れてたわ。俺は 天野 爽って言うんだ。よろしくな、お隣さん?」


 テンション高いな。俺にはこんなに高いテンションで相手と接するなんて無理だ。


「佐山 翔だ、気軽に呼んでくれ」

「おう!よろしくな、翔!」


 別に俺はコミュニケーションが苦手というわけではないので、一応誰とでも話せる自身はあるけど。続々と生徒たちが教室に入って来た。誰も最初だからか、あまり周りに話しかけたりはしない。すると、前の扉から先生と思わしき人が入ってきた。


「みなさん、おはようございます!それじゃあ早速HR始めるので席についてください」


 どうやらこの女性の先生らしい。教室中が少し騒ぎ出す。耳をすますとかわいいだの美しいだのと色々な声が聞こえてきた。肩までかかる程の長い栗色のロングヘアーに、ぱっちりとした眼がそういった感情を抱かせるのだろうか。


 「私は国語を担当している 暁 梨奈 と言います。みなさん、1年間よろしくね」

 「「「よろしくお願いします」」」


 生徒たち、特に男子が大きな声で返事をしていた。


「それじゃ、順番に自己紹介していこうか、それじゃあまずは、天野君からだね」

「初めまして!天野 爽です!趣味はスポーツで、苦手なことは勉強すること……気軽に話しかけてくれ!」


 トップバッターなのに勇気あるな。俺がトップバッターだったら緊張して何も離せない気がする。女子の一部がカッコいいと言っている声が聞こえた、ような気がした。そして間に何人かはさんだ後、俺の番となった。


「佐山 翔 です。趣味はスポーツの試合を見ることです、よろしくお願いします」


 嘘ではない、ただ幼い頃からの英才教育の性でゲームをやったのもこの前初めてだったし、ここで言っていい事なのかも分からない。だから適当に誤魔化しておいた。そしてこのクラス最後の出席番号である、胡桃の番だ。このクラスは他のクラスよりも何故か10人ほど少ない、だからかやっと終わったとか考えていたらあっという間に胡桃の番になっていた。


「山本 胡桃です!趣味はテニスをすることです。よろしくお願いします」


 爽の時とは違って今度は男子が可愛いと言っていた。しかもほぼ全員じゃねえか、やっぱりこいつは相当モテるみたいだな。


「皆終わったね、それじゃあ、放送がかかったら体育館に行くよ」


 それからすぐに放送が鳴り、俺たちも移動することになった。


「新入生、入場。拍手でお迎えください」


という声が体育館に響くと暁先生が入っていき、俺たちも続いて入った。ちなみに俺たちは1組なので、前は居ない。5組までの全てのクラスが入場し終わると、吹奏楽部の演奏が止まった。


 起立という合図の元全員が立ち上がった。


「これより、第45回都立平和桜高校入学式を挙行いたします、一同礼」


座ると早速、式で俺が嫌いな項目の1つがやって来た。


「学校長祝辞」


 さてこの学校の校長先生の話は長いのかなぁ?……ってちょっと待て。あれはおじさんじゃないか?父からは何も聞いてないぞ。よーく見たから、俺の見間違いではないと思う。それにあの話し方、声の感じ間違いない……


「以上で祝辞とさせていただきます。令和 〇〇年 4月 9日 都立 平和桜 高等学校校長 佐山 新太郎 」


 あ、おじさんだこれ。学校側からも監視されるの、嫌だよ俺。ただ平和に過ごしたかっただけなのに、何か嵌められた気がする。


 そして俺の嫌いな来賓紹介が終わった後、在校生代表からの言葉だったり、新入生代表の言葉を経て入学式は無事に終わった。いや、精神ダメージはものスゴイのだけど。そして退場して俺たちはクラスに戻った。


「これで、今日の授業はおしまいです。次皆さんが登校するのは来週の月曜日になります。朝のHRが8:30に始まるので、5分前までには必ず登校してくださいね。」


 先生が解散というと、あたりが少し賑やかになった。生徒たちは続々と帰っていった。1人で帰っている人もいれば、仲良くなった友達と話しながら帰っている人も居た。胡桃は女子たちから誘われていたのだが、断っていた。


「じゃあ、先に変えるな!翔、また明日」

「おう」


 他のクラスメイトたちが帰り、教室には暁先生と胡桃と俺だけになった。胡桃が荷物を持ってコチラにやって来た。俺が胡桃に声をかけようとした瞬間、先生に呼び止められた。


「佐山君、山本さん。校長先生がお呼びよ」

「校長先生がですか?それはまた何故……って胡桃聞いてるか?」

「え?何も聞いてないけど?」


 これは何か面倒臭い予感がする。


「ふふふ、隠さなくても大丈夫よ。久しぶりに顔が見たいそうよ」

「なるほど」


 新太郎おじさんのことは俺も胡桃も良く知っている。最近は会っていなかったけど、まさか校長をやっていたなんてな。


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