#15:転校生
ついに学校にライリーたちが通います。
ファンタジー要素なかなか出せない(-_-;)
教室の前のドアが開かれるとそこには見覚えのあるやつらがいた。周りの生徒たちは彼女たちを見て騒いでいた。
「じゃあ、自己紹介を順番にしてもらいます」
「はいはいはーい!最初は私がやりまーす!」
ライリーがが元気良く手を上げて、自己紹介がしたいと言っていた。自己紹介はライリーからになった。一体どんな自己紹介をするのだろうか。一応留学生ってことになっているはずだけど。
「始めましてライリー=ロージェストと言います。翔君の未来のお嫁さんです。よろしくお願いします」
うん、ちょっとまて。嘘をつくんじゃない。クラスメイトが一斉に俺の方を向いてきたんだけど。胡桃も睨むように見てきたんだけど。いや俺とライリーがそんな仲じゃないって知ってるよな。
「本当なんですか?翔君」
「違いますよ!」
暁先生までそんなことを言うのだから思わず大声を上げてしまった。何か大声で否定したことによって逆に怪しいという風に見られる気もしたけど、クラスメイトたちは俺が否定するとすぐに視線を前に戻した。ちなみにライリーは落ち込んでいる様子だった。
「次はじゃあお姉さんか。雨土 恵令奈よ。みなさんよろしくね」
「うおー!」
うわー。特に男子が凄い盛り上がっているな。ライリーの時と違って変なことは言ってないから、男子の盛り上がりがやばい。さらにお辞儀をするときに彼女の身に着けている大きな胸が揺れるものだから一層盛り上がっている。
「エマ=グリフィスといいます。よろしくお願いします」
エマも人気だな。前の2人と比べて礼儀作法がしっかりとしている気がする。男子の中では、メインヒロインが来たとか叫んでいる奴も来たぐらいだ。まぁ恵令奈さんはお姉さんキャラだからな。エマの性格上、こういう場は緊張しそうなものだけどそんなことが一切伝わらないぐらい堂々としていた。前の2人と比べるとどうだって?あの2人は例外。ベクトルの向きがちょっと違う。
「裏隠居 影音。よろしく」
「きゃあー」
「ツンデレロリ来たー!」
影音はボーイッシュなところがあるからな。女子からは意外とああいう性格は受けやすいのかもしれない。ただ身長は小さく、若干コミュニケーションが苦手だからボーイッシュに見えてるだけかもしれないけど。男子たちの目にはツンデレそれがツンデレ少女に見えたらしい。影音が若干怒っているような気がしないでもないんだけど。
「カケル君。何して遊ぶー?」
「今からじゃ遊ぶ時間ないぞ」
朝のHRが終わると皆の元には沢山のクラスメイトたちが集まっていた。教室の外には彼女たちを一目見ようと他クラスの生徒が覗いていた。こいつら一応留学生ということにはなっているが、それが嘘だと分からないぐらいな容姿だもんな。影音と恵令奈さんは留学生ではなく転校生という扱いになっているが、それでも美少女に見えるんだろうな。そんな彼女たちと話したいと、男子も女子も集まっていた。ライリーの元にも集まろうとしている人はいたのかもしれないが、HRが終わった瞬間に俺の横まで来たので、誰も話しかける暇がなかったのだろう。
「ライリー、離れなさい」
「えーいいじゃん。胡桃こそ離れてよ」
そんなことを考えていると、両腕を引っ張られていた。何やら喧嘩をしていた。というか学校では胡桃とはあまり話していなかったんだけど、もうこうなった以上幼馴染と説明するしかないか。学校であまり深く関わりたくなかったんだけど、まぁいいか。その後、あらかじめ俺と胡桃が幼馴染だと知っている、爽の質問攻めにあい散々な一日を迎えることとなった。
「じゃあ、私たちは部活に行ってくるわね」
「そうだな、みんなは先に帰っててくれ」
「じゃあ、私も行きます!カケル君のいるところに私ありです!」
ライリーが突然部活に来ると言い出した。まぁ、学校に通う以上部活に来るのは構わないんだけど。俺のいるところにライリーありって、何か実は結構怖いこと言ってないか。
「じゃあ、お姉さんも行こうかな。本読むのは好きだし」
「え?何で文芸部って知ってるの?」
「暁先生が、部活に勧誘してきたので、元より考えていたの」
恵令奈さんの趣味は読書らしい。結構意外だったな。いや、イメージ通りかもしれない。
「先生、2人もいるって言ってたけど、ライリー聞いてなかったの?」
「確かに言ってましたね」
「え⁉それは……」
エマと影音の話によると、どうやら俺たちが文芸部にいることは暁先生が既に言っていたらしい。
「私も入るから」
「私もご一緒させていただきますね」
影音とエマの2人も一応部活に入ることに決めたらしい。エマに宇宙船の修理をしなくていいのかと聞いたのだが、いつでも出来るし所属するぐらい構わないそうだ。恵令奈さんも家事とか大変じゃないのかと思ったのだが、時間短縮の方法があるらしく大丈夫らしい。流石だな。
「あれ、先輩じゃないですか?」
「何でここにいるんだ、未来」
ここには本来いるはずのない、未来が部室の前で堂々と立っていた。
「えー勿論私も部活に参加しに来たんですよ。行きましょ、早く」
「はいはい」
今日の部活は一層騒がしくなりそうだ。
この作品が面白いと思った方は、ブックマーク•評価をお願いします。