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ほのぼの生活  作者: ミルフィーユ
プロローグ:はじまり
14/34

#14:幼馴染

突然やってきた翔の両親。そして、未来のことについて説明を受けた。どうやら翔の父にはもう一つ提案があったようで⁉


「どうやって来たの?」

「タイムマシンを開発して飛んできました」


 タイムマシンか。俺あれだけは絶対に出来ない技術だと思ってたんだけどな。まさか未来では完成したなんて。ただ彼女がこの時代にやって来た際にマシンは大破。ボルボロの所を拾われたらしい。


「分かりました、未来ちゃんよろしくね」

「よろしくお願いします、胡桃先輩」


 特に否定する気はなかったのだが、胡桃が先に許可を出した。彼女は晴れてこのシェアハウスの住人になった。


「そうだ、みんな学校に通ってみないか?」

「あ、行ってみたい!」

「私も興味あります」

「ええ……」


 父さんがいきなりみんなに学校に通わないかと聞いてきた。ライリーとエマは行く気満々だった。影音はあまり乗り気ではなさそうだったけど。恵令奈さんはどっちつかずという感じだろうか。最終的に影音が押され、彼女たちも学校に通うことになった。


「よし、連絡がとれたぞ。来週から翔と同じ学校に通ってもらう。制服はそうだな……ライリーちゃんお願いできるかい?」

「任せてください!胡桃さん制服持ってきてください」

「私の?ちょっと待っててね」


 胡桃は彼女の部屋に急いで戻ると制服を持って戻ってきた。


「『複製』と『拡大』および『縮小』を使えば簡単にできます」


 ライリーがそう言うと魔法を使った。最初は少し疑ったけど、実際に制服が人数分出来上がった。これが異世界および勇者の力なのか。彼女曰く何でも複製出来るらしい。


「宝石作って売るだけでお金稼げるから子供がたくさん養えるても安心してね」


 ライリーにそう囁かれた。一体何が安心なのだろうか?


「学校に来るとしてもある程度の勉強はしないとまずいんじゃないか?」

「確かに……中学校までの範囲を教えるのはとてもじゃないけど無理よ」


 俺と胡桃はそう言ったのだが、父さんには何か考えがあるようだった。何を考えているのかは俺には分からなかった。ただ、成績の面は大丈夫だと言っていたので今はそれを信じておこう。


 ちなみに未来は一応中学3年生なので、今まで通り近くの中学校に通うらしい。一緒の学校がいいと泣き叫んでいたがこればっかりはどうすることも出来ないらしい。




「よっ、何か会ったのか?」


 翌日学校で俺たちを見るといつも通り爽が話しかけに来た。


「何でもないよ」

「何でもないわよ」


 昨日のこともあってか、疲れていた俺たちは素のテンションでそう答えてしまった。爽はそんな俺たちを面白いものを見つけたという目をした。


「お前たち夫婦喧嘩でもしたのか~?ほどほどにしねえと愛想付かされちまうぞ。ってそんなことはないかぁ。って何で怒ってんの、ちょ2人とも。冗談だって」


 爽のことは俺と胡桃の2人でお仕置きをしておいた。だれが夫婦じゃい。おっとつい変な口調になってしまった。それにしても、あいつらが来るとなると大変だな。別のクラスになった奴らが上手く周囲に馴染めるか心配だ。ライリーとか影音あたりはかなり厳しいんじゃないかと思っている。




「それじゃあ2人ともお先に失礼します」

「お姉さんたちは先に行くわね」

「カケル君、また学校でね!」

「面倒くさい」


 あれから一週間が経った。今日から彼女たちが俺たちの学校に通う。そのための手続きとかで学校に呼ばれているらしく、早めに出るそうだ。


「珍しいわね、私たち2人だけっていうのも」

「じゃあ、久しぶりに昔の話しようぜ」

「いいわね」


 俺たちは家を出るまでずっと昔の話で盛り上がった。以外と俺たちのどちらかしか覚えていない思い出もたくさんあった。


「そういえば……あの娘元気にしてるかな?」

「あの娘?」


 登校中に胡桃がふとそんなことを呟いた。俺はふと気になったので胡桃に詳しく聞いてみた。


「私も詳しく覚えているわけじゃないけど、昔私たちと一緒に遊んだ娘がいたじゃない。もう名前も覚えてないし、どんな娘だったかも覚えてないけど。急にその時のことを思い出してね……翔は何か覚えてない?」

「そうだな……覚えてないかな」


 胡桃曰く女の子だったのは間違いないらしいのだが、その娘の特徴を全く思い出せないらしい。俺はそもそもその記憶すらないのでなんとも言えないのだが。胡桃は朝はしゃぎながら出て行った4人を見て、ふとそんなことを思い出したらしい。


「きっと何かの前触れかもね?」

「ただでさえ大変なのに、フラグを立てるなぁ」

「ごめんごめん。」




「よ!そういえば、今日転校生らしき人が学校に来てたって噂知ってるか?」


 転校生ねぇ、確かに転校生が来るとその話題で盛り上がる。転校生とはおそらくあいつらのことだろう。


「知ってるぞ」

「だよなぁ、確か何人かいるらしいけどお前あの娘たちの中で誰がタイプだ?」

「はあ?何でそんなこと聞くんだ」

「分かってないなぁ、凄い美人ばっかだっただろ?それでどうなんだ、実際」


 俺は一体何て答えたらいいのだろう。右の腰に痛みを感じた。おそるおそる右を向くと、笑みを浮かべてはいるものの、顔が笑っていない。


「はははー翔には胡桃がいるもんな~」

「いや別にそういうわけじゃ……」

「むぅ……」


 慌てて否定するも、胡桃は頬を膨らませて拗ねた。あれ、何処で選択肢を間違えたのだろうか?


「胡桃さん怒ってます?」

「怒ってるよ」

「どうしたら許してくれる?」


 胡桃は指を自分の頬に当てて考えていた。ただ考えているだけなのだろうが、ドキッとした。そして何かを閃いたようだ。


「じゃあ、私の服を買いに行こう!勿論2人で。それなら許してあげる」

「分かった」


 仕方ないかぁ。正直出かけるのは面倒くさいけど、今目の前で喜んでいるこいつ(胡桃)を見ていたらどうでも良くなってきた。




「皆さん席に着いてください今日はこのクラスに転校生が来ました」

「おおー!」

「転校生だって!?」


 転校生が来ることを知らなかったクラスメイトたちが騒ぎ出した。


「静かにしてください。みなさん入ってきていいですよ」


 暁先生がそう言うと、教室の扉が開いた。


さぁ、転校生とは一体⁉(白々しい)

どうしても序盤は学校メインになってしまう。申し訳ないです……

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