表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ほのぼの生活  作者: ミルフィーユ
プロローグ:はじまり
10/34

#10:初戦闘

10話目です。ついに初戦闘です!

ジャンルをやっぱりローファンタジーに戻します_(_^_)_

内容はほぼ変わりません。

「どうして来たんだよ?目立つから来ないでって言ったはずだけど」


 俺はライリーに怒った。すると、ライリーは首を傾げた。


「カケル君は目立つのが嫌なんだよね……認識疎外の結界をかけているから私たちの姿は見えないはずだよ?」

 

 ライリーは認識疎外の結界を張っているそうだ。だから俺たちの姿は結界の外にいる人からは見えないらしい。それならば……と思い俺は怒るのを辞めた。彼女は異世界から来て孤独なんだ。あまり怒るのも彼女がかわいそうだ。


「ごめんな、急に怒鳴ったりして」

「ううん、ちゃんと説明しなかった私が悪いから。そんなことより早く帰ろ!」




「それにしても、なんで2人までついてきたの?」


 胡桃がクスリと笑いながら、恵令奈さんとエマに聞いた。胡桃がこの笑い方をするときは、相手の考えていることが読めている、あるいはある程度の予想がついている時だ。


「「ライリーが危なっかしいから」」


 恵令奈さんとエマが口をそろえて言った。


「ええっ?ひどくないですか!」


 全力で抗議しているライリーをよそに恵令奈さんは話を続けた。


「それに、2人が通っている学校というものにお姉さんも興味があったから……つい、ね?」

「ついてきちゃいました」


「やっぱり、そういうことね」


 どうやら胡桃は彼女たちがどうして来たのか見破っていたらしい。迎えに来るならせめて事前に言うという条件を約束させていた。


 もうすぐ家に着くと思った瞬間、目の前に黒い靄が現れた。こんなもの始めてみた。しかし、これは危険なにおいがする。逃げようと思った次の瞬間、靄が縦に広がり、中から少女が飛び出してきた。彼女は服も肌もボロボロで何かから逃げてきているようだ。しかし、彼女が何者で、一体何が起きているのか分からないので近づけない。向こうも、俺らの姿を見ると焦ったような表情を見せた。


 ゲートのようなものが再び薄暗く光った。すると何かが出てきた。サソリのように大きな魔物が次から次へと出てきた。少女は後ろを振り返ってその姿を確認すると、こちらを見て走ってきた。


「ボクを助けて……」


 そう言うと彼女は俺の前で倒れてしまった。慌てて胡桃が彼女を抱える。


「あいつらは一体何なんだ」

「認識疎外の結界の範囲を広げておきました!これで周りからは見えないはずです!」


 こんなものが他の人に見られたら大騒ぎになりかねない。ライリーの選択は正しいものだろう。だが、こいつらはやばい。本能で感じ取れた。


「みんな、逃げるわよ」


 胡桃がそう言うと、俺と恵令奈さんさらにエマはその場から逃げようとする。


「ライリー、逃げるぞ」


 しかし、ライリーが逃げる様子がない。ライリーが魔物の方を向いて動かない。まさか、怖気ついて逃げられないのだろうか。怖いが、助けにいかなきゃ。俺は震える足を動かしてライリーを助けに行こうとした。


「カケル君、大丈夫だよ。私に任せて!」


 するとライリーは突然俺の方に振り返って、そう言った。


「『聖剣召喚』からの『サンダービームソード』」


 ライリーの手元に突然剣が現れた。そして、彼女が剣を2回振ると敵の上空からビームのようなものを出して、敵を全滅させた。魔物がいなくなるとそのゲートは閉じてしまった。


「カケル君、見ててくれた?褒めて褒めて!」

「ライリー、すごかったよ!」

「うん、びっくりしたわ!」


 彼女が俺に抱き着きながら、褒めてと言ってきた。さらに頭を撫でてとおねだりしてきたので、頭を撫でていた。撫でているときの彼女の表情はとても可愛らしかった。もっとしてほしいとおねだりしてきたのだけれど、妙に機嫌の悪い胡桃が、早く家に帰りたいと言った。その態度に怖気ついたのか、誰1人として反対する人はいなかった。



「それにしても彼女はいったい何者なんでしょうね?襲われていた魔物についても気になりますし」

「そうだよなぁ、俺もあんなのは見たこともない、恵令奈さんは?」

「お姉さんも見たことないわね、とにかく彼女に聞いてみないと何も分からないと思うわ」


 胡桃は俺がおんぶしている少女の方を見て言った。ちなみに、少女は胡桃に男なんだから持ちなさいと言われておんぶしている。あの雰囲気の胡桃の言ったことを断る勇気なんて俺にはない。




「……ここは?」


 家に帰ってから30分ぐらい経っただろうか。少女が起きたのだろう。あたりをきょろきょろしている。すぐに魔物のことを思い出したのか周囲を警戒したが、ライリーがもう倒したと言うとホッと溜め息を吐いていた。そして、彼女は俺たちに礼を述べてきた。俺たちが聞きたいのはあのゲートのこととサソリみたいな魔物のことだ。そんなことを思っていると、すでに胡桃が少女に俺が思っていたことを、全て先に聞いていた。


「順を追って説明する」


 少女はそう言うと、話し始めた。


この作品が面白いと感じた方はブックマーク•評価をお願いします。

誤字の報告や感想もお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ