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「カインさんと一緒にですか?」
「えぇ……」
会話を続けるがやはりどこか様子のおかしいリリス。
「ホントにどうしたんですか?何か悩みでも?よかったら聞きますよ」
「別に悩みってわけじゃないけど、未来について考えるとちょっと思うところがあってね」
「?」
「それはそうと、イヴはこれからどうするつもりなの?何かやりたいこととか」
イヴがどうしたんだろうと考えていると今度は逆にリリスがイヴにこれからのことを聞いてきた。なんだか少し強引な感じであったがイヴは思考を一時中断して答える。
「私ですか?私はとりあえずリリスちゃんと一緒にいようと思ってますよ」
「それはイヴもカインについてくるってこと?」
「リリスちゃんがそうするのなら結果的にはそういうことになりますね。何せ私現状ではほぼノープランもいいところですから。だからひとまず前にリリスちゃんが言っていたリリスちゃんの生き方っていうのを見ながら今後の私を考えたいなって」
「……そう」
またも何か言いよどむ感じのリリス。その顔を見るに自分で質問しておいてやっぱりやるんじゃなかったと少し後悔しているようにも見える。
「あの、もしかして迷惑だったりしますか?」
リリスの顔を見て不安になったリリスは何か問題があるのかと聞く。
「いや、迷惑では全然ないんだけど……あまりおすすめできないというかなんというか」
「おすすめできない?」
リリスの言葉にそれはどういうことかと疑問に思いじっとリリスを見る。リリスは若干リリスから目をそらしつつ今ここで答えるか迷う。そうしてリリスの答えを待つことしばしば、リリスはどうするのかを決めその口を開いた。
「まあ簡単に言うとね、この選択は私たちにとっての最善なだけでイヴの言ってる生き方の参考には向かないと思うのよ。吸血鬼の存在って秘匿されてたから世界に認知なんてされてない、仮に知られたとしても魔物と同じ魔力を持った不死存在なんて普通の人から見たら恐怖以外の何ものでもないじゃない?今の世界で吸血鬼が表で生きようとすれば、それは討伐対象かあの研究所みたいなところでの研究対象にしかなりえない。そんなところに吸血鬼を生み、殺せる私なんかが出てきたらどうなるか?十中八九ろくなことにならないでしょうね。だから私はね、カインたちといる必要があるの。彼らがこの世界を変えてくれるまで。幸い時間は気にする必要ないし、何せ私は永遠に生きられるから」
そうしてリリスは言葉を止めると少し困ったような感じに笑った。




