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私が永遠を生きるその前の話  作者: Towa
1章 そして私は永遠を手にする
73/102

<73>

時間ができたので。前回みたいにあんまり長いこと間が開かないでよかった…。

 戦いはカインたちが圧倒していた。


 7対4という数の利。人間と比較して圧倒的な生身の身体性能。そして絶対的なまでの不死性。


 相手の4人組は間違いなく強者だ。不利な状況、理不尽なまで吸血鬼の能力。こんな状況にもかかわらず、押されているとはいえ戦いが成立しているのだ。これを強者といわずなんというか。

 特に今カインと1対1で戦っている相手の隊長らしき男はかなり強い。イヴには詳しいことはわからないが、少なくともキンバリーが戦っているあの扉の守護者と同格の強さではないかと思われる。


 しかし吸血鬼はそれらの強さをことごとくはねのける。


 単純に個人戦力として最も強いのはカインだ。あのキンバリーですら1対1を避けたようなレベルの相手を一人で戦い、優勢にさえ進めている。しかしそれだけならただ個人が強いだけだ。キンバリーがやったように一人で厳しいなら連携すればいい。相手の4人も当然連携はできるしそれも考えた。

 しかし吸血鬼たちは連携を連携として成立させなかった。

 もちろん単純に吸血鬼が強いというのもある。いくら手練れとはいえ目の前に強敵がいる中で他に手を出すのは少し厳しいものがある。しかし最も厄介なのはやはり吸血鬼の不死性である。

 たとえばけん制のための攻撃を放つ。普通の相手であれば一瞬相手の動きを止めるなどの効果を発揮するはずである。しかし吸血鬼はそんなもの無視して普通に突っ込んでくる。はっきり言ってその気になれば吸血鬼の能力的に一部例外(一時的にでも行動不能に陥るような攻撃)を除いてけん制程度の攻撃では行動を阻害する要因にまるでならない。

 このようなこともあり戦いは始まってからずっと吸血鬼が優勢。もはやカインたちの勝利は時間の問題に見えた。


 ……そう、見えていた。


 戦いのなか、相手の一人―悪役みたいなセリフを言っていた男だ―が自分に迫ってくる吸血鬼ラファエルを見すえつつ懐に手を入れ新しい武器を取り出した。

 それはいわゆるダガーと呼ばれるもので装飾等はなく実にシンプルな形のものだった。


 ただ一つその刀身が血のように真っ赤であったことを除いては。


「なっ!?よけなさいラファエル!」


 イヴがその赤いダガーを視認したと同時にとなりからリリスの驚きの混ざった叫び声が上がる。

 しかし高速で動いていたラファエルはイヴの声が届く前に敵の眼前に到達してしまう。

 敵の眼前に到達したラファエルはその勢いのまま章程を顎めがけて放つ。しかし相手の男は紙一重でそれをかわすと今までのように距離を置こうとせず逆にラファエルの懐まで、ダガーの有効範囲まで彼我の距離を詰める。そしてその赤いダガーをラファエル胸に突き立てた。

 ダガーの刺突程度吸血鬼にはきかない。そのはずだった。


 しかし―。


「なっ……」


 ダガーを突き立てられたラファエルは驚きに目を見開く。そして苦悶の表情を浮かべたのち実にあっけなくラファエルは意識を失った。

 ラファエルが意識を失ったのち相手の男は今度こそ距離をいったんあけるために動く。その場には意識を失って倒れたラファエルだけが取り残される。


 傷は一向に修復される気配がなかった。

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