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私が永遠を生きるその前の話  作者: Towa
1章 そして私は永遠を手にする
66/102

<66>

今ちょっと書く時間があんまり取れない状況になってます。

間が空いてしまってすいません。

 瞬きするほどの間。


 そう表現するのがふさわしいほどの刹那の間にキンバリーは男の前に到達する。そしてその勢いのままキンバリーは拳を目の前の男に突き出した。しかし相手の方もその尋常ならざる速度で放たれた拳を当然のようにかわす。そしてかわした次の瞬間今度は逆に男の方が大剣でもって斜め下から一気にキンバリーに向かって切りかかる。


 しかしキンバリーも反撃が来ることは予想していたのだろう。その斬撃を身をひねってかわす。さらにキンバリーは相手が剣を振り上げた直後、今度はその男が振り上げた大剣の側面に向かって拳を放つ。キンバリーの拳を受けた大剣は大きく弾かれ男の方はそのせいでバランスを崩す。そこをすかさずキンバリーは追撃とばかりに大剣を弾いたのとは逆の腕で拳を放つ。


 これで決まりかと一瞬思われたが、それで決着がつくことはなかった。男は大剣を弾かれ、体制が崩れたことを利用してそのままけりを放ってきた。キンバリーの拳は男のけりによって弾かれる。そこをすかさず男は大剣でもって今一度切りかかる。さすがにこれを防ぐのは無理だと判断したキンバリーはその場から跳躍。一度距離をとることでその攻撃をかわした。そうして距離を取ったところで一旦仕切り直しとばかりに両者は再び攻撃の構えをとりにらみ合う。


「さすがに強いな」


 にらみ合いをしつつもキンバリーは男の強さに素直に賞賛の声を上げる。


「それは俺の言葉だ。吸血鬼の身体能力があるからと言ってこれほどまでに動けるものではない。もともとの技量が相当高いと見える」


 キンバリーの言葉に対して男の方も答える。男としてはまさか相手がこれほどの技量を持ち合わせているとは思っていなかった。


「これほどの男を前に本気を出さないわけにはいくまい」


 ゆえに男は目の前の強者に対して自身の全力でもって相対することを決める。

 そう、先ほどまでの戦いはあくまで自身の持つ身体能力でしか戦っていない。彼の持つ超常の力をほとんど使っていない。

 そうして男は自身の内側にある力に対してアクセスを開始した。それは神聖力と呼ばれる力。人が持つ魔なる存在に対抗するための力。男は神聖術によって自身の神聖力を引出しそれを全身にめぐらせる。そうして男の全身かを白い光が包み込む。そうして全身を巡った神聖力はただでさえ強かった男の身体能力を一気に引き上げた。


「……すさまじいな」


 男の全身を巡る神聖力の量を見てキンバリーは再び称賛の声を上げる。それもそのはず。目の前の男の全身の巡っている神聖力の量は明らかにキンバリーが扱える魔力量を上回っている。しかしそれも仕方がないことであるといえよう。キンバリーが吸血鬼になり魔力を得た月日と目の前の男が神聖術を使うようになった月日では明確な差がある。加えて訓練量もキンバリーは今まで自身の動きを制限する首輪を付けられていたために、リリス主導のもとのわずかな訓練しか行えていない。そのためこの差は仕方がないものであるといえよう。……しかしだからと言ってそれで勝負をあきらめるということにはつながらない。単純な話、一人の魔力量で足りないならば複数人で協力すればいいだけのことである。


「モリス、ニール。頼んだぞ」


 キンバリーは自身の後ろにいる二人の男に向かって声をかける。


「ああ!」「おう!」


 そしてそれに対して肯定の返事を返す二人。


 二人の返事を聞いたキンバリーは自身の内側にある力―魔力―を魔力を操る術―すなわち魔術―を用いて一気に引き出す。そしてそれと同時に後ろの二人は自身とキンバリーの間に魔術で魔力によるつながりを作る。それにより自身の魔力をキンバリーに送る。そうすることでキンバリーの使用する魔力量は一時的に目の前の男とそん色ないまでに引き上げられた。


 そんな中、自身の神聖力とそん色ないレベルまで引き上げられた相手の魔力量を見た男は一瞬驚いた顔をした後、思わずといった感じで口元に笑みを浮かべる。


「おもしろい。では第二幕と行こうか」


「……望むところ」


 そうして一瞬の静寂後、今度は両者同時に動き出した。二人の強者は再び激突を開始した。

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