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今回間が空いた上、すごい中途半端なところで終わってます…。
「もうすぐですね」
時間はあっという間に過ぎ次の日の夜。リリスたちの計画の開始まで残りわずかとなった。
「どうにか今日一日を乗り切れました……」
計画実行を前に思わず口をついた言葉。ちゃんと今日一日を乗り切れたことをイヴはかなり安堵している。しかしそれも無理からぬ事だろう。計画実行を目前にして心の平静を保つことはイヴにはできなかった。ならば表面上だけでも平静を装わなければならない。なのでイヴは必死に表面の平静を装おうとした。正直うまくできた自信はあまりなかったが、どうにか今日一日をやり過ごすということだけはできた。
「でも……本当の本番は今からですよね」
今日一日をやり過ごす、そんなものはあくまで今から行うことの前提条件だ。今からの行動こそが本番だ。そしてこれにはイヴだけでなくリリスたちの命運までもかかっている。失敗だけは絶対にできない。イヴは改めて昨日リリスに説明されたことを頭の中で確認する。
「まず私がこの念話の技術を応用してここの中枢システムを内側から一気に使用不能するわ。それで首輪の効力もなくなるから首輪を外しつつその部屋から出てそのまままっすぐ進みなさい。まっすぐ行ったら三番目の曲がり道を曲がって、それから二番目にある曲がり道を曲がりなさい。そうしてまっすぐ行くとちょっとした広間みたいなところにつくから待機。そこに私たちの仲間が来る予定だから。もし当日何かあってその広間に行けなくなったら別に指示を出すから。ここまでで質問は?」
「いえ、特にはないですけど……」
「けど?」
イヴはリリスから計画の説明を受けていた。その中で当日自分がどう動けばいいのかという話になった時のことである。
「えーと。実は少し不安なことがありまして」
イヴは当日自分が動くのに関して一つの不安というか懸念材料とでも呼ぶべきものがあった。
「なに?」
「あの、リリスちゃんの説明はちゃんと理解できたんですけど……。その、ここって迷路じゃないですか」
「あぁ。なるほどね」
そうである。イヴが初めてここに来た時にも思ったのだが、この建物は内部構造が複雑すぎるのだ。それこそ迷路と表現してもおかしくないほどに。
「失敗が許されない状況なので言いますが、絶対迷わず進めるという自信が私にはないです」
なのでイヴは自分の不安を素直にリリスに言った。失敗は絶対にできないから。
「まあそうよね。そもそもこの迷路構造って私たちみたいな研究対象が逃げたりした時に簡単に出口まで到達しないようにするためのものだからね。その気持ちはわかるわ。でも大丈夫よ。その辺りのことは一応の対策があるから」
「対策ですか?」
「ええ。まあ言うより見せた方が早いわね。イヴ、ちょっと目をつぶりなさい」
「えっと、はい」
返事をした後、イヴは素直に目を閉じた。
「じゃあ、いくわよ。ちょっと頭が痛くなるかもしれないからそこは注意してね」
「わかりました」
そうして数秒待ったところで突如としてイヴの頭の中に、そしてまぶたの裏に一気に映像が流れ込んできた。
「わっ!?」
イヴは突然のことに思わず閉じているよう言われた目を開けてしまった。
「どう?わかった?」
「い、今のは?」
「もちろん、イヴの部屋の外側の映像よ」
そう、先ほどイヴの頭に流れ込んできた映像は廊下の映像であった。そしてリリスの言うことが真実ならば、それはイヴのいる部屋の外側の映像である。
「もしかして今のも念話の応用ですか?」
「ええそうよ。ちょっと労力を色々使っちゃうけどある程度なら言葉だけじゃなく映像も送れるわ。だから後でこれを使って道を一回全部見せるから、しっかり覚えてね」
「はい!」




