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それはさらに次の日の夜のことであった。
その日も日中は前日と同様にいくつかの検査をした以外に特にやることもなく過ぎていった。
この検査というのは血液検査ということで血を抜かれたり、なんだかよくわからない四角い箱の前に立たされずっとそのままでいさせられるのに加え、これまたよくわからない液体を検査薬ということで飲まされたりした。しいて言うならこの検査薬を飲んだ後に少し眠くなったが、それ以外に特に変わったことはなかった。予断であるがこの検査薬を飲んだ後の担当研究員の反応は「やはりなんともないか……」である。いったいその反応は何をもってもたらされたのか……。
とにもかくにもそんな日の夜。イヴが今日はもうやることもないので早々に寝ようとしていたときである。どこからか音が聞こえてくるような気がした。
「……?」
それは本当に小さな小さな音でおそらく普段なら聞き逃しているのではないかと思われるようなものであった。しかし今イヴがいる場所は研究所の中でも外の音がほとんど入ってこないような部屋である。加えて、今現在イヴは考えることを放棄してしまっているため余計な雑念というものがない。結果普段よりも外界からの刺激を受け取りやすい状態になっている。これらのことが合わさった結果、普段なら聞き逃しそうな音に気付けたわけである。
……しかしである。残念ながらこれまた考えることを放棄しているためであるが、気付くことはできたがそれを気にとめるということができなかった。結果音のことは特に気にせず寝るという選択肢になってしまった。
「……」
「―」
「……」
「―と」
「…」
「―と―だ―」
一向に鳴り止まない音。しかも徐々にではあるが音が大きくなっているように思われる。加えてこれ、どうも音というよりも誰かの声のようにも思われる。
しかし誰がしゃべっていようがイヴは気にすることがないので相変わらず寝ようとする。
「……」
「ね……と、き……ら……よ」
「……」
「ねえ……と、きこ……なら……よ」
「……」
「―」
気が付いたらなんだかよくわからない声が止まっていた。「変なの」くらいにはイヴも思ったがそれ以上は特に何も考えず再度寝ようとする。
……しかしその静寂はすぐに終わりを告げることとなる。時間にして1分程度たったあたりのこと。その声は今までの小さな音とは比べ物にならないほど大きく、はっきりと声として響いてきた。
「聞こえてるなら何か反応してよ!お願いだから!」
……それは若干涙交じりの声であった。
やっと2人が繋がったよ…




