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私が永遠を生きるその前の話  作者: Towa
1章 そして私は永遠を手にする
12/102

<12>

「今回も間に合わなかった……」


 光の届かない真っ暗な空間の中に少女が一人。


「ごめんなさい。私の準備が遅かったばかりに……」


 少女の懺悔は誰にも聞かれることなくただ真っ暗な空間の中に消える。


「でもあと少し。もう少しだから……」


 そして少女はそう遠くない未来を思う。


「これ以上犠牲者は出さない……いや、出させないから」


 そんな少女の瞳には静かな、しかし確固たる決意が映っていた。






 イヴとバリーが話し合ったからしばらくたった後、荷台が唐突に止まった。そのころには気絶していた荷台の中の人たちの多くが目を覚ましていた。荷台が動いている間、イヴは今自分たちはどこにいるのか考えていた。しかし自分がいったいどの程度の時間気絶していたのかわからず、また外の景色もずっと見えないままだっため、結局がわからずじまいであった。 

 そんな時、唐突に荷台の入り口が開いた。そこにはイヴたちの村を襲った仮面を着けた人が一人と薄暗くなっている外の景色が見て取れた。どうやらそれなりの時間は少なくともたっているらしい。そんなことを考えていたら仮面の人がイヴたちに向かってしゃべりだした。


「目的地に着いた。全員ここから降りろ」


 そう言って仮面の人は出口に近い人から順に出るよう促す。皆多少の困惑はあったが黙って従う。全員この仮面たちの戦闘力を理解しているためここで逆らったところで無駄であると理解している。そうして次々と村人たちは荷台から出て行き、イヴの順番となった。

 荷台を出てまず目に飛び込んできたのは一つの大きな建物であった。全体的ににび色がかった感じの建物で何だか牢獄のような印象を与えた。次に周りを見てみるとどうもかなり開けた場所にあるらしい。というよりこの建物以外に何もないといった方がいいかもしれない。さらに視野を広げれば、この建物を取り囲んでる木くらいはあるがその先のものまでは暗くてよくわからない。そんな場所にイヴたちが乗っていた荷台を含めて何台もの同じような荷台とそれを引いていたらしい動物の姿があった。その荷台の中から同じように出てくる人たちを見てやはりイヴたち以外もここに連れてこられていたらしいことがうかがえる。


「今からあの建物の中に入る。ついて来い」


 イヴたちを荷台から出した仮面の人がそう言い、さっさと動くように促した。そしてその言葉にとりあえず従う村人。しかしその顔には一様にこれから何が起こるかわからない不安が表れていた。そうして動き始めたことろで不意に後ろのほうから何か物が倒れるような音がした。思わず振り返ってみると何人もの村人が仮面の人の足元に転がっていた。


「何事だ」


「脱走者です。散会される前にすべて制圧することにしました」


 どうやら脱走者だったらしい。ぱっと見10人くらいはいる。どうもそれをものの数秒で制圧したらしい。


 「お前たち、今のでわかったとは思うが脱走は無駄だ。こちらはその気になればここにいる全員を気絶させて強引にこの中に入れることも可能だ。わかったらさっさと中に入れ」


 「何事だ」と聞いたほうの男がイヴたちにそう命令を下す。村人たちはその言葉が冗談でもなんでもないことを悟りおとなしく建物の中に入っていくことにした。

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