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金曜日の総括と遺品整理会社社長とのやりとり。

営業がひと段落して、家に帰ってからスマホを開いた。

さっきまでの余韻がまだ残っている。遺品整理の社長とは、LINEだけは交換していた。

そのまま流してしまうのも違う気がして、

博子は一呼吸おいてから短くメッセージを送る。

「今日はありがとうございました。また面白いお話、聞かせてください」

すぐに既読がついて、少し間を置いて返事が来る。

「ええでええで。また飲も」その一文のあと、続けてもう一通。

「そういや博子ちゃん、YouTubeやってる言うてたやろ?それ教えてよ」

博子は少し驚く。単なる社交辞令やと思っていたからや。

「うち、正直SNSの発信、めっちゃ悩みながらやっててな」

「若い子の意見も聞きたいねんけど、踊るだけとか、会社のSNSとしては違うやろ?」

「淡々と喋ってるだけで数字伸びてるって聞いて、それ、ちょっと気になってん」

画面を見つめながら、博子はふっと笑う。派手さも煽りもないやり方を、

ちゃんと“仕事の視点”で見てくれる人がいる。

「今度さ、ご飯でも食べながら、その辺の話、聞かせてよ」

「お茶でもええし」その一文を読んだとき、博子の中で、少しだけスイッチが入った。

――次につながるかもしれへんな。もちろん、「仕事にできるかも」という打算がゼロではない。

でもそれ以上に、純粋に話を聞いてみたいと思える相手やった。

博子は丁寧に返す。「ありがとうございます。私でよければ、いつでも」

「昼でも夜でも、合わせられる時に合わせます」「また言うてくださいね」

送信して、スマホを伏せる。金曜日。昼は清掃会社の社長と、

ゆっくり落ち着いた同伴の時間を過ごした。夜は、思いがけず刺激的な出会いがあった。

派手に売れたわけでもない。大きなシャンパンが開いたわけでもない。

でも――「今日はちゃんと頑張れたな」そう思える一日やった。

ヒロコはベッドに腰を下ろし、深く息を吐く。積み上げる日もあれば、

広がる日もある。今日は、その両方があった。そんな金曜日の終わりやった。

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