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八月三週目土曜日。東京メイン社長ノリノリで東京から大阪に来る。受ける博子達は今後の流れなどを確認

八月三週目土曜日。東京メイン社長は、相変わらず東京で待ち合わせて、

社長二人と一緒に新幹線に乗るというところや。

最近遊び方の質が変わったから、なんか毎日が充実しているというか、お金を使った

納得感っていうのが、六本木銀座で遊んでた時よりも絶対的に上がったな、

というのはめっちゃ感じる。いうのを車内でだらだら話し出す。

「先週の下田も楽しかったしなあ、なんやかんやと。」

「そうそうそう。で、まあ大きい中で言うたら、博子ちゃんたちの座組に振り回されている

感じはするけれども、でもそれもなんかガッチガチに締めてるわけやなくて、

なかなか程よい感じで締め付けてくれて。」

「締め付けてくれてって言い方よ。」

「いや、でもほんまやで。月に一回ぐらいは向こう行くわ、みたいな感じになってるから、

このペースええな。」

そうやって笑いながら、コーヒー片手に静岡あたりを越えていく。

しかも、仕事以外のところでも、奨学金の肩代わりの話で会社の中が少し動いたりして、

本業の外でもなんかひとつ変化が起きた。

だから余計に、ヒロコと遊ぶことがただの遊びで終わってへん感じがあって、

そこもまた癖になっている。

「もう、悩んだら大阪行けばいいんちゃう、みたいな動きはあるな。」

と、メイン社長が言うと、他の二人がすかさず笑う。

「お前、もう博子ちゃんにぞっこんやな。」

「いやいや、ぞっこんっていうか、期待値をちゃんと回収してくれる感じやねん。」

「それがもうぞっこんや。」

そうこうしてるうちに、話は今日の内容に移る。

今回はビアガーデンやと聞いてるし、いつものように女の子がそれぞれ別の店に連れてって、

みたいな流れではない。だから派手さという意味では抑えめかもしれんけど、

でもそれはそれでええんちゃうか。

「まあ、今日はイベントっぽくまとめる感じやろ。」

「やろな。」

「俺らもそんな、今日はじっくり差し込みに行くっていう感じでもないし。」

「ま、平均点以上は出すっしょ。」

「それは間違いない。」

そんなふうに期待を少し抑えながらも、結局は楽しみでしゃあない顔をして、新大阪へ向かうのでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

一方の博子たち三人は、夕方に新大阪駅で待ち合わせるというところでございます。

さきちゃん、アルカちゃんと合流して、ホームや改札近くの人の流れを見ながら、

最終確認みたいな話をする。

「結局どうする?」

と博子が聞くと、アルカちゃんがすぐに言う。

「まあ、夜は一応ビアガーデン予約してるし、雰囲気のいいところでグランピング感覚でさ、

ゆっくりおしゃべりして、同伴からの店内につなげるっていう流れはいいと思う。」

「うん、それはええと思う。」

さきちゃんも頷く。

問題は次の日やと。博子はそこを少し整理するように言う。

「次の日はね、私的には、メイン社長とまだ行ってないところ、

他のお客さんたちとは行ったところとか色々思い返して、まだ行ってないところ、ウイスキーか鉄板コースを全員で回って、それを感じてもらうっていう、のが鉄板かなと思ってて。」

「うん。」

「ただ鉄板コースはあるやけど、六人一斉に動くとなると、それはさすがにどうかの問題よね。」

「そうそうそうそう。」

三人とも、そこはようわかってる。

別々で三者三様に動く楽しさもある。

でも、最近はそれを毎回やるだけのカロリーがもうない。

ネタがないというより、ネタがあっても重たいのである。

「気づき欲しいって言うてはるんやったら、もうそういう形で、言うたら私主導にはなるけど、

まとまって動くっていう受け方の方がええかなとは思ってる。」

博子がそう言うと、さきちゃんも「それでいいと思う」と言う。

アルカちゃんも、「その方がうちらも楽やし、全体の空気見やすいしね」と頷く。

「だから、ビアガーデンとか、店内でね、アンケート取って。」

「アンケート?」

「これこれこれの順番で行きたいです、年末までに、みたいな。」

「それおもろいやん。」

「受けてもいいよねって話。」

そんなふうに話しながら、博子たちは新大阪駅で待つのでございました。

東京の社長たちを迎える前のこの時間は、なんやかんやいつも少し緊張する。

でも、その緊張の中で次の一手まで考えてるあたりが、もうこの三人らしい。

今夜はビアガーデン。明日はまだ未定。

けれど、未定のままでも何かしら面白い球に変えていくやろう、という妙な自信が、

三人の間にはもう出来上がっていた。

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