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日曜日。博子は昼までゴロゴロする。税理士先生に素案を提案し満足されて一安心する

日曜日。博子は休みの日は昼までごろごろしている、というのが恒例になっていた。

土曜日まで動いて、日曜日の昼までは一回ちゃんと熱を抜く。

それをせんと持たへんし、逆にそれをやるからまた次の週も回せる、という感覚がある。

で、布団だかソファだかに沈み込みながら、ぼんやり次の週のことを考える。

来週は東京メイン社長、あの三人組をお迎え入れる予定もあるし、だいぶバタバタするな、

というところや。

だからこそ、その前に、税理士先生の座組の話は一回返しておきたいなと思う。

向こうが投げてくれているボールを、持ちっぱなしにしておくのが博子はあんまり好きじゃない。

完璧な答えじゃなくても、返せるもんは返しておきたい。

そういう気持ちで、税理士先生にメールを打つことにする。

まず一つ目。

麻雀の座組の件。

ここは、一応ちゃんと具体化して返しておく。

アルカちゃんと私が打てるので、四人で一回卓を囲んで、同伴麻雀みたいな形でやってみますかと。

もちろん私であれば、火木日は一応対応はできますけれども、日曜日は東京の人が来るかも

しれへんし、火木にしたって、アルカちゃんとの休みの関係とか、先生方の都合とかもあるから、

その辺はちょっと追々ですけども、同伴にしていただいたら、金曜日は確実に入れられると思います。

という感じで送る。

麻雀だけ先に独立してやるんじゃなくて、“同伴の延長線上に麻雀卓を置く”ぐらいのイメージで

まずは提案しておく。

博子としては、その方が座組としては回しやすいと思っている。

で、次。企画の方。

こっちは、ちゃんと“ひねり出しましたので”と前置きを入れて、箇条書きで送る。

一つは、ビアホールというかビアガーデンをしましょうと。

これは八月末。

季節ものやから、ここは早めに切らんといけない。

次に、コンカフェで貸し切って遊ぶ二時間パック。

さらに、秋の紅葉。

永観堂で紅葉を見てから、南禅寺の手前の湯豆腐屋さんで湯豆腐を食べるという流れ。

最後に、有馬プチ温泉旅行。

この四つですかね、と。

さらにプラスアルファで、昼キャバを重ねて、同伴の前にキャバクラへ行く、というのも

あるんですけど、とりあえず思いついたのはこれぐらいです、という形でメールを送る。

自分で書いてて、ようこんだけひねり出したなと思う。

しばらくして、税理士先生からすぐ返事が来る。

そこには、めちゃくちゃひねり出してくれてるやん、と。

これで半年は持つな、と書いてある。

その言い方が、なんか税理士先生らしくて、博子は思わず笑ってしまう。

半年。そこまで持つかどうかは別として、とりあえず向こうが「いける」と思ってくれたなら、

それで十分やった。

博子も、そこにすぐ返す。なんとか持ちそうです、と。

で、そっから先は多少かぶっても、ちょっと許してください。半年も空いてたら、という形で送る。

同じことを完全に避けて回し続けるのは無理やし、季節ものは季節もんで限りがある。

だから、ある程度は“前にもやったけど、違うメンツでやるからよし”みたいな考え方も必要になる。

その辺を先に言っとくのも、博子らしい保険やった。

すると税理士先生は、オッケーオッケーと返してくる。

とりあえずそれで色々回してみようか、と。

で、社労士先生も、次のビアガーデンに来てもらって、そこから混ぜるっていうのがいいよな、

という話まで入ってくる。そこまでくると、もう向こうの中でもだいぶ次の絵ができてる。

ビアガーデンを、ただの夏のイベントやなくて、新しいメンツを自然に混ぜる“入口”として使う。

それはたしかに綺麗やな、と博子も思う。

話がそこでひと区切りついて終わる。

博子としては、ちょっと一息ついたかな、というところやった。

もちろん、全部が決まったわけではない。

麻雀座組がほんまに成立するかもまだわからへんし、コンカフェ貸切なんかは交渉ごともいる。

有馬の温泉なんか、日程調整だけでひと騒ぎあるやろう。

でも、“考えてません”の状態から、“候補が四つあって、向こうも乗り気”の状態まで持っていけた。

それだけでだいぶ違う。

胸のあたりにあった、もやっとした宿題が一個軽くなった感じがする。

そうやってスマホを置いて、博子はまた少しごろっと横になる。

日曜日の昼下がりは、相変わらず静かや。

来週は来週で、また東京の三人組が来る。

その前に税理士先生の方を一回返せたのは、大きい。

ボールを持ったまま気持ち悪くならずに済んだし、半年は持つな、なんて

冗談めかして言ってもらえたのも嬉しかった。

博子的には、そんなふうに一個ずつ片づけながら、なんとか次の週へ向かっていく

日曜日なのだった。

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