金曜日。座組と同伴と店内での動きに男性陣も大満足。次の座組と接待麻雀について語る。女性陣も女性同士で感想を言う
いい感じで三セット目がカレンちゃんを投入した上で、ゆっくり回ったので、
今日はこれぐらいかなというところで、税理士先生たちも引き上げる流れになる。
今日の山崎の流れ、ウイスキー工場、お土産の18年、それぞれの同伴、そして最後に
カレンちゃんまで入れて、かなり盛りだくさんやったけど、結果としてはちゃんと着地した。
だから税理士先生も、店を出る前にだいぶ満足そうやった。
「今日めっちゃ良かったわ。」
まずそう言ってくれる。
博子たちも、そこは素直に嬉しい。
税理士先生は、そのまま軽く今後の話も差し込んでくる。
「まだ座組はちょっと考えようや。」
「はい。」
「で、新しいメンツは社労士の先生考えてるから。」
「うん。」
「博子ちゃん麻雀できるなら、アルカちゃんも麻雀できるなら。」
「できますよ。」
「ほな、あれか。一回どっかで麻雀入るか。」
その一言で、また場がちょっと盛り上がる。税理士先生は思いつきで言ってるようで、
実はこういう“仕事の延長で遊べる接点”を探している人や。
博子もアルカちゃんも、そこはすぐ乗る。
「全然入りますよ。」
「私ら、接待麻雀でも負ける気ないですけども。」
アルカちゃんがそう言うと、税理士先生が笑う。
「お前ら、接待の意味わかっとるか。」
「わかってますよ。」
「でも、あれですよ。」
博子が、少し真面目に言う。
「そんな、お金を握らせるとかじゃなくて、もうそれなりに楽しい空気でやらせてもらったら
全然いいですよ。」
税理士先生も、そこはすぐ頷く。
「そらそうですよ。さすがに女の子にそんな賭け麻雀させる気もないし。」
弁護士先生が横から笑って言う。
「接待麻雀やからな。」
「やからって、なんか簡単にめくれてもしゃあないしな。」
そんな話でまた場が和む。
本気でやるわけでもなく、でもちゃんと遊びとして成立するぐらいには回したい。
そういう感じが、税理士先生の座組らしいなと博子は思う。
「まあ、それも追々やっていこうや。」
最後にそう言ってもらって、その場が終わる。
男側は男側で、今日の流れにかなり満足して帰っていく。
税理士先生も弁護士先生も保険会社の人も、それぞれ今日の“遊び方”に手応えを感じてる顔やった。
で、男性陣を送り出したあと、今度は女性陣四人で少し固まる。
博子、さきちゃん、アルカちゃん、そしてカレンちゃん。
そこで自然と、みんなの目がカレンちゃんに向く。
「カレンちゃん、どうやった?」
さきちゃんがやわらかく聞く。
カレンちゃんは、ちょっとはにかみながら答える。
「本当に、柔らかい空気でありがたかったです。」
「うん。」
「私自身、お客さんがあんまりいない中で、こうやって混ぜてもらうことで、
ちょっと自信がついたらなと思ったりもするんで。」
博子は、その返しにかなり救われる。
無理でした、しんどかったです、ではない。
ちゃんと“ありがたかった”と言えてる時点で、今日はかなり良かった。
「先輩方の動きを見ながらですね、やれたらなと。」
そう言うカレンちゃんに、博子がすぐ返す。
「そんな肩並べんでええねん。」
「え。」
「肩並べてもええけども。」
博子は笑いながら続ける。
「自分についてるお客さんのことだけ考えてたらな、なんとかなるよ。」
「うん。」
「私らもカバー行くし。」
「それがチーム戦やから。」
アルカちゃんも、そこは少し力を込めて言う。
今日、自分がちょっとへこんだ流れもあったからこそ、“誰かがちょっと落ちても全体で拾う”
という感覚は前より強くなっていた。
カレンちゃんが、そこで少し不思議そうに言う。
「でも、あんまりチーム戦って聞かないですよね。」
その言い方に、四人とも少し笑う。
博子が代表して返す。
「うん、あんま聞かん。」
「ですよね。」
「私らしか、多分やってないで。」
「ですよね……。」
「やから、誰が入ってもやっぱ緊張するし。」
博子は、そこで少しだけ真面目になる。
「なんかこの流れに乗るか乗らんかって、やっぱ最初は怖いもんやからさ。」
「はい。」
「だから、ゆっくりやっていこう。」
その言葉は、カレンちゃんだけやなくて、さきちゃんにもアルカちゃんにも、
そして博子自身にも向けたような言い方やった。
このチームみたいなやり方は、たしかに珍しい。
珍しいから、形にするのも難しい。
でも、だからこそ、急いで完成させるもんでもない。
少しずつ、回しながら、失敗しながら、整えていくしかない。
「うん。」
カレンちゃんも、そこでようやく少しだけ表情がやわらぐ。
「ありがとうございます。」
「いやいや。」
「また気ぃ楽に来たらええねん。」
さきちゃんもそう言う。
アルカちゃんも、「次はもっとしゃべれると思うし」とやわらかく乗る。
四人の空気は、だいぶ自然になっていた。
そうして一通り話し終わると、みんなそれぞれ帰宅の準備をし始める。
着替えたり、荷物をまとめたり、スマホを見たり。
今日は長かった。
ウイスキー工場から始まって、それぞれの同伴があって、最後にカレンちゃんまで投入した。
かなり濃い一日やったけど、終わってみれば、ちゃんと“ええ日やったな”と思える。
そういう日になったのは、かなり大きい。
博子は、みんなが帰る支度をしてるのを見ながら、こういう終わり方ができるなら、
まだこの座組は伸びるなと思う。
一人で抱え込むんやなくて、チームで回して、チームで拾って、チームで次を考える。
そんな金曜日の終わりやった。




