さきちゃんと弁護士先生との同伴。焼肉の一笑西中島店に向かう。北新地の別店舗と比べ安くて居心地がいい。山崎十八年を買ってホクホク
さきちゃんは弁護士先生とご飯を食べに行くのでございます。
さっきまでの山崎のウイスキー工場の余韻がまだ少し残っていて、
しかも弁護士先生が山崎18年を買えたという“当たり”まであった後やから、
全体の空気としてはかなりええ。
そういう意味では、この同伴も、変に背伸びせず、でもちゃんと気持ちよく
締められたらええなというところで、西中島のお店に向かう流れになった。
歩きながら、さきちゃんは軽く説明する。
「ここってね、北新地にお店があって、私もちょっと調べたんですけども、
やっぱ結構単価高いんですよね。」
弁護士先生が「へえ」と反応する。
「食べログでは北新地は七千円から八千円なんですけども、ここ四千円ぐらいなんですよ。」
「なんで半額になってんねやろうな。」
「ですよね。」
そんな話をしながら店に着いて、いざ入ってみると、思ってた以上に悪くない。
むしろちゃんとしている。広さもあるし、清潔感もある。
カウンターに通されたけど、そのカウンターも変に安っぽくなく、ちょっとおしゃれで、
弁護士先生も少し感心したように周りを見る。
「いやいや、ここを選んだ方が正解やったかもしれないですね。」
さきちゃんも、その反応にちょっとほっとする。
「ほんまですか。」
「うん、全然ええやん。」
その一言で、かなり気が楽になる。
メニューを見ると、希少部位だけのセットが五種類で三千円というのがあって、
それがまたちょうどいい。
「とりあえず、これ頼みましょか。」
「それがええな。」
「で、さっきの余韻でハイボールもいっときます?」
「いっとこか。」
そんな流れで、ハイボールを飲みながら肉を焼く。
希少部位がまた、ちゃんとうまい。
一枚ずつの満足感があるし、脂もくどすぎへん。
山崎でウイスキーを飲んだあとに、ハイボールと焼肉。
なんか大人の遠足の締め方として、だいぶええ。
「いや、なんか今日はほんまに当たり日で良かったわ。」
弁護士先生が、肉を口に入れながらしみじみ言う。
「山崎のウイスキー、めっちゃ美味しかったし。」
「はい。」
「こうやってハイボールと、こってりした肉食うっていうのも、なんかええな。」
さきちゃんは素直に笑う。
「良かったです、先生。」
「ほんまに。」
弁護士先生は、ちょっとご機嫌な顔で続ける。
「今日はなんか、昼間から背徳的なことをした後に、こうやってうまいもん食ってると、
また頑張ろうかなって気になるわ。」
「それは良かったです。」
さきちゃんとしても、かなり手応えがある。
今日の博子ちゃんの座組も良かった。
ウイスキー工場も良かった。山崎十八年の当たりもあった。
で、最後のこの店までちゃんと当たりやった。
その“最後まで崩れてへん感じ”が、やっぱり大きい。
「いや、この店の値段が良かったな。」
弁護士先生が率直にそう言う。
「ちゃんとええもん食ってるのに、思ったより全然いかへん。」
「ですよね。」
「そんなに食べられへんな、とは思ってたけど、こうやって希少部位だけで組んでくれるから、
意外と値段張らへんし。」
「そうなんです。」
「いやいやいや、もうこれから別に北新地じゃなくても、ここら辺でええんちゃう?ってなるわ。」
その一言に、さきちゃんも笑う。でもわかる。
北新地は動線が綺麗で便利やけど、飯だけ見たらこういう場所の強さはある。
「大阪はやっぱ土地代が高いんですかね。」
さきちゃんがそう言うと、弁護士先生も頷く。
「それはあるやろな。」
「北新地あたりは、こっちとしても動線的にはありがたいんですけどね。」
「うん。」
「でも、西中島から北新地までタクシー代とか考えたら、まるっと北新地で選んだ方が
いいかもしれんし。」
「それもそうやな。」
「ただ、普通にここで飯だけって言ったら、軽くどっか行く時に、
こういうところで食うのはありやなって。」
「ほんまですね。」
そうやって話してるうちに、二人ともかなりご機嫌さんになる。
弁護士先生は、元々こういう“ちょっとええ外し方”を面白がってくれる人やから、
今日の流れにもかなり合っていた。
山崎の余韻を、今度は焼肉とハイボールで着地させる。
派手じゃないけど、かなり満足感がある。
こういう同伴ができると、やっぱり次にも繋がるなとサキちゃんは思う。
そうこうしてるうちに時間もちょうどよくなって、店内の同伴に繋げるにはかなりええ流れになる。
弁護士先生も最後まで気分良さそうやし、さきちゃんとしても、今日はちゃんと
当たりを引けたなという感じがある。
博子ちゃんの大きい座組の中で、自分のところもちゃんと綺麗に回せた。
その感覚を持ったまま、二人はご機嫌で店へ戻っていく。




