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新大阪のスタバで女子三人で反省会。3人で座組回してうまくいった。この感じで色々仕掛けたい

新大阪駅の改札を出て、三人はそのまま構内のスターバックスに入った。

「とりあえず座ろ」

アルカちゃんが先に席を確保し、さきちゃんがカウンターに並ぶ。

ヒロコはトートバッグを膝に置いたまま、ほっと一息つく。

「なんか一気に現実戻ってきたな」

「わかる。さっきまで設計士やったのに」

三人で笑う。

カフェラテとドリップコーヒー、抹茶ラテが並ぶ。封筒はまだ開けていないが、

重みと話で各14.13.13。察しはついている。

「今回の土日、どうやった?」

さきちゃんが先に口を開く。

「ガラのええ人らやったな」

アルカちゃんがうなずく。

「ほんまそれ。暴れへんし、変にマウント取らんし。同伴もガチ恋って感じちゃうかった」

「うん。“楽しんでくれてる”って感じやったな」

博子も静かに言う。

三人とも、今回の空気感は共有できていた。

ちゃんと同伴してくれて、三セット回してくれて、反省会もしてくれて、

翌日もそれぞれのコースを楽しんでくれた。

「空気、良かったよな」

「良かった。なんか無理してへん感じ」

「座組として、ちゃんと機能してた」

アルカちゃんが博子を見る。

「博子ちゃんとさきちゃんとの連携も、あれ自然やったな」

「毎回やってるわけちゃうのに、不思議やな」

博子は少し首をかしげる。

「多分、設計が共有できてたからやと思うよ?」

「それやな」

さきちゃんが封筒を指でトントン叩く。

「正味、今日は10万前後かな思ってた」

「うん。6、7万から10万ぐらいかなって」

「でも、上跳ねてきたな」

博子は苦笑する。

「設計代、って言われたわ」

「妥当やろ」

「でもこれ、博子ちゃんの設計ありきやで」

アルカちゃんが真顔で言う。

「私ら、正直ここまでは回せへん」

「私らもう博子ちゃんについていくで」

さきちゃんが半分冗談、半分本気で言う。

博子は首を振る。

「いや、これ三人やから回ったんや」

「どういう意味?」

「今回の社長たち、まったり派やったやろ?六本木で札束で殴り合う世界知ってて、

でもちょっと違う遊び方探してる層」

「ああ……」

「イキリ社長とかやったら、また違うで」

「確かに」

アルカちゃんが眉をひそめる。

「イキリ系は、手当てもうちょいもらわな面倒くささ増すわな」

「設計より、承認欲求の処理になるからな」

博子が冷静に言う。

「今回みたいに、価値がわかる人やから回ったんや」

さきちゃんが身を乗り出す。

「でもさ、税理士さんの話、もしまた組めるなら、私もがっつり混ぜてよ」

「え?」

「博子ちゃんとアルカちゃんはもう一回座組回してるやろ?私もちゃんと回したい」

その目は本気だ。博子はうなずく。

「全然あり。むしろ、そのための横連携やろ」

「やった」

アルカちゃんも笑う。

「でも手当ては大阪の分、多分下にブレるで」

博子が現実に戻す。

「東京の社長らは、六本木で50万使う前提で考えてるから出してくれる。でも全員がそうちゃう」

「うん」

「店外の価値と気づきの価値を知ってる人やから、今回の額出せた。

でもこれは常に再現できるわけちゃう」

「そやな」

さきちゃんがカフェラテを一口飲む。

「でもさ」

アルカちゃんが小声で言う。

「順繰り順繰り、東京勢を丁寧にフォローしていったらさ」

「うん?」

「ぶっちゃけ、手当だけで大阪で普通に昼職してるより、全然多い額なるで」

三人、目を合わせる。

現実的な数字が頭をよぎる。

3週間でざっくり

店の40万。お手当て27万。

今回の上振れ。

「ここ、大事にしよな」

博子が静かに言う。

「うん」

「調子乗らんと、丁寧に」

「種蒔きやな」

博子はコーヒーを飲み干す。

「設計はする。でも依存はさせへん」

「バランスやな」

「そう。続く形を作る」

スタバのざわめきの中、三人はしばらく無言で封筒をバッグにしまった。

新幹線はもう、東京へ向かって走っている。

その車内で、山崎と白州がハイボールになっている頃だろう。

「次、どう回す?」

さきちゃんがにやりとする。

博子は、少しだけ笑った。

「また、設計するわ」

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