月曜日。また1週間が始まるので同伴を組み立てる。弁護士先生が婚活疲れみたいなので悩みを聞く。
月曜の朝、博子はスケジュールを一回白紙に戻してから、改めて組み直した。
各自連絡を入れて返信を見ながらざっくり組み立てる。
——よし、今週はこれでいこう。
月曜、弁護士先生。
火曜、清掃会社の社長。
水曜、おじいちゃん固定。
金曜、税理士先生。
土曜、遺品整理の社長に投げる。
日曜は未定。空けておくか、流れで埋めるか。
先週の東京三人組の余韻はまだある。でも、あれは特別回。今週は通常営業。
それでも、はっきりしていることが一つある。
——同伴行きたいお客さん、増えてる。これは間違いない。
前は「来てくれる人」に合わせていた。今は「一緒に外で時間を使いたい」と言ってくれる
人がいる。それは派手なシャンパンより、ずっと重い。
■ 月曜:弁護士先生
婚活疲れ。「ちょっと話聞いてほしい」という連絡。
北新地の端っこの古民家イタリアンを押さえた。
カウンターもあるけど、テーブル席が落ち着く。
ワインもそこそこ、パスタもちゃんとしてる。
一人5,000円台。——重くならん、ちょうどいい。
弁護士先生は理屈で恋愛を考えすぎる。ヒロコはそこを少し崩すだけ。
「正解探しすぎですって。」それでいい。
■ 火曜:清掃会社社長
この人は現場型。体力勝負。GW前で忙しい。
だからこそ、同伴は近場でええ。
「疲れてるなら天満の立ち飲みどうです?」軽い酒。軽い刺身。
重くない会話。この人は“癒し”がテーマ。
博子が派手に喋らんほうがええ。
■ 水曜:おじいちゃん
固定。これはもう同伴というより、定点観測。
博子の修行報告会。「今週は弁護士先生が婚活疲れで。」
「ほう。」一言二言で見抜く。おじいちゃんは売上じゃない。
バランス。ここがあるから崩れない。
■ 金曜:税理士先生
この人は少し頭でっかち。でも素直。
「最近どうです?」と送ったら、「金曜空いてます。」と来た。
税理士先生には、少し引き出しを見せる。全部は見せない。
「先生、また合コンどうです?」軽く煽る。
この人は“可能性”を餌にするのが一番効く。
■ 土曜:遺品整理社長に投げる
まだ確定じゃない。でも土曜は投げる。
「最近どうですか?」この人は重たい話が多い。
だからこそ、ヒロコが軽くする。今週はこれで回す。
——ちゃんと回る。博子はスマホを伏せる。
同伴行きたいと言ってくれる人が増えた。
それは単に売上が増えたという意味じゃない。
外で時間を使う=信頼。しかも最近は、「博子ちゃんに任せるわ。」
が増えている。店選び。時間配分。流れ。設計を預けられている。
これは責任や。東京三人組みたいな派手な回は、毎週はいらない。
でもあの回で、はっきりした。——設計できるキャバ嬢は強い。
博子は鏡を見る。派手でもない。飛び抜けて美人でもない。
でも、回せる。週5件同伴。全部爆発させる必要はない。
・月曜は整理
・火曜は癒し
・水曜は軸
・金曜は育成
・土曜は可能性
これでいく。借金はまだある。でも、焦らない。
今は“積み上げ期”。同伴行きたい人が増えた。
それは信号や。博子は深呼吸する。
——コツコツや。派手にやらん。煽らん。
でも止まらん。今週も、組んだ通りに回すだけや。




