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土曜日の東京3人組の接待は大成功。日曜日の北極星本店グループデートの打ち合わせ

三人が気持ちよく帰っていくのを、店の入口で深く頭を下げながら見送る。

タクシーのドアが閉まる直前に、「明日な!」と手を振られ、博子も笑顔で振り返す。

扉が閉まった瞬間、ふっと肩の力が抜けた。「……いけたな」

小さく呟くと、横であるかがにやりと笑う。

「いけたどころちゃうやろ。あれは掴んだで」

さきも頷く。「しかも響置いて帰ったんやで。あれは本気や」

三人で軽く目を合わせる。浮かれすぎない。でも確実に手応えはある。

「じゃあ、明日の北極星、詰めよか」博子が切り出すと、あるかが即座に現実的な話をする。

「北極星、本店は11時オープンやけど、最近外国人めっちゃ増えてるねん。

並ぶで。10時半集合がええと思う」「10時半か」

「店前集合でええやろ? あとグループLINE作っとこ。店の地図と外観送っとく」

博子はすぐにスマホを出す。「じゃあ、今作るわ。店前集合で、北極星でご飯→難波八坂神社お参り

→新大阪方面って流れでどうですか?って送るな」送信。すぐに既読が三つつく。

「オッケー」「了解」「10時半な」テンポがいい。

「めちゃめちゃ並ぶんで、10時半ぐらい来てもらった方が嬉しいですねって入れとこ」

「それええな。理由ある方が動きやすい」

一通り決まったところで、博子がふと思い出したように言う。

「あ、さきとあるか、明日空いてるってちゃんと聞いてなくてごめん」

二人が同時に笑う。「え、今さら?」「いやでもな、実はちょっと開けてたんよ」

あるかが肩をすくめる。「なんか“あるな”って思ってたから」さきも続く。

「うまくいった時用に、軽く余白は作っとくやろ普通」三人で顔を見合わせる。

東京三人組が言っていた言葉がよぎる。“六本木は個人戦やねん”

博子が小さく笑う。「うちら、団体戦やな」「団体戦やし、連携戦や」

「しかも読み合い込みや」あるかが指を鳴らす。「今日の“それぞれ同伴案”、あれ神アシストやで」

さきが真顔で頷く。「うちらそれぞれ同伴バックつくし、本指名も芽出る可能性あるし。

あれ絶妙やった」博子は少し照れながら言う。「流れやったけどな」

「流れを作るのが実力やろ」黒服も横から口を挟む。「こういうケース来たら、この三人で回せるな。

安心や」その言葉に、三人とも少し誇らしくなる。

でも、浮かれすぎない。「まだ明日やな」博子が言う。「遠足は帰るまでが遠足や」

さきが笑う。「新大阪で解散するまでは仕事や」あるかが段取りをまとめる。

「明日10時半、北極星本店前集合。席着いたらまず軽くアイスブレイク。

神社行く道中はヒロコがメインで喋って、うちらは補助。最後、新大阪方面で締める」

「それぞれのデートプラン、被らんようにしよな」博子が念押しする。

「次来る時、同伴の店かぶったら冷めるし」「明日の観光も被らんように、軽く役割分担やな」

「初めと終わりだけ締めて、あとは自由度高め」ざっくりした枠組みが整う。

静かな達成感。店を出て、夜風に当たる。「今日、ええ日やったな」あるかが言う。

「うん。でも明日ちゃんと綺麗に帰して、初めて成功や」さきが小さく伸びをする。

「ほんま遠足やな」博子は空を見上げる。派手に煽らず、積み上げる。札束で殴らず、設計で掴む。

今日の売上は大きい。でも、それより大きいのは“次がある空気”だ。

「じゃあ、明日10時半な」「遅刻しないでね」「博子こそね」笑いながら別れる。

布団に入った瞬間、全身が一気に重くなる。でも心は静かに満ちている。

派手に騒がず、でも確実に前へ。土曜日の夜は、深く、穏やかに終わっていった。

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