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ふと掲示板の隣に張り出された写真に目が止まる。

そしてそのまま二度見をしてしまうほどに固まってしまった。


「ちょ、この写真は・・・何?」

「盗撮ですか?」

「学祭のコンテストに出場申し込みしたメンバーは学園祭投票用に写真を撮るって言ってただろう?写真部の連中が授業風景をメインに幾つか撮ってるんだよ。ちゃんとプリントも渡しただろう?」


龍の言葉にここ数日の出来事を思い出す。

確かに、授業中カメラを持った人が出る授業にいたな、と思う。プリント??という点で記憶を探る。


「プリント??プリントとかあった?」

「あーありましたね。で、なんで僕らがいつの間にかコンテスト出場になっているんですか?」

「・・・・クラス委員から代表だと、ブリーフィングに提出があったから。あと、写真の選出は俺らがしてる。他の写真の方が不味いというか、何というか・・・?」

「・・・ほう?」


言葉を濁す龍に私は首を傾げるが、それよりもいつの間に私たちが代表になっているのか。


「とにかく、これはこれで可愛いんだからいいじゃねぇか?」

「そうですよ、可愛いですよ?何が不満なんです。」

「この極悪人面よ。」


ほぼ同時に“可愛い”と言われて一瞬固まるがすぐさま気を取り直す。

この2人、視力大丈夫なんだろうか?


「俺らの写真も似たようなもんだろうが」

「確かに。僕らの写真も極悪面といえば極悪面ですよ?」


にこやかに微笑まれ、ほらと指された方に視線をやれば心底嬉しそうな表情をしている龍と笑顔だけど目が全く笑っていない外面のディのパネルがあった。

あの、エセ笑顔にいったい何人の女子たちが騙されるんだろうな。

と思う。


「うーん、確かに・・・?」

「まぁ俺ら3人の写真は似たようなものが多かったしな。メインはバスケの授業中の写真が多かったし。」

「ならフィーのあの表情も納得ですよ?」

「え?」

「相手を徹底的に負かすにはどうしたらいいかと考えている時の表情と同じです。ルイスや僕とチェスの勝負をしている時の表情にそっくりです。」


あの表情をディが何度か見たことがあるというのなら勝負事の時の私はあんな表情をしているのだろうなーと認めたくは無いが認めざるを得ない。

そう考えてくると、加奈子が私とディを呼びに来た。

明日の衣装の最終調整を行いたいから戻ってきて欲しいとの事。


「あぁ、良いところに。加奈子、これどういう事?」

「え?クラスの総意。」

「僕らの知らないところで?」

「ちょうど2人が休んでいる時が提出期限だったから。」

「報連相って大事じゃない?」

「ごめんなさい。」


龍にはお昼の約束をして、笑顔で見送られた。

加奈子と教室へ戻る途中ふわりと香ったのは、龍の制服に移っていた香水の香り。

反射的に振り返ったが誰もいなかった。確か、テストの結果を見にきた生徒が多すぎてどの生徒かまでは特定できなかった。




お昼の待ち合わせはアンジェの前と連絡がきたので、ディと2人でメニュー表の前を陣取り龍が来るのを待っていた。

うん、日がわりパスタランチセットにしよう。プラスデザートを追加したら太るかな?など考えていると、3人組の女の子がやってきた。

リボンの色と制服からして、高等部の2年生。


「あの、ウィリアム先輩!少しお時間いいですか?」


そう切り出したのは、右側に立っていたショートヘアの女の子。

運動部に所属していそうな印象を受ける。


「えっと・・・・。」

「行ってきなよ?女の子のお誘いを基本断るものでは無いよ?」


ちらっと私の方を見てきたので、ひらひらと手をふり、行ってきなよとディに言う。

その返事に、わからない程度のため息をつかれたがばっちり聞こえたからね?

今夜はディの嫌いな物を準備してやろうか?

と、思ってしまう。

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