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エマがお風呂に入っている間に、頭を冷やす為マンションの非常階段にでた俺は、はぁーと長いため息を吐く。
あそこでエマが泣かなければ、確実に同意なしに最後まで手を出していた自信はある。
日本にきて、エマを独占できるかと思ったのにまさかの龍哉がいて、そりゃーエマの事だから!久々に会えた幼馴染に構うと思っていたけど!あいつの目は幼馴染としてエマを見ていないことは直ぐに分かった。
ムカつく。
せっかくギルバートがいないのに全然、エマのことを独占できない。
はぁーと再びため息をつくと、スマホの着信音が鳴った。
“革命のエチュード”、噂をすればギルバートからだ。
仕事の話かもしれないので嫌々ながらも出ることにした。
『・・・・何?』
『お姫様に告白したのは褒めてあげる。それで?何をしたのかしら??』
『ギルには関係ないと思うんだけど。』
『当人達の問題だとしても、物事には順序ってもんがあるでしょう?盛ってんじゃないわよ、お子ちゃま。』
『3歳しか年離れてないんだから、年上ぶらないでくれる?』
『少なくとも、私はイライラしてても、相手を怖がらせはしないわよ。あぁ、お姫様には話したけれど、今回の件はお偉いさんの指示だったそうよ。まぁ、あとは期限までは好きにしなさいな。どうせ、授業で会うでしょうし。年上ぶるなら冷静に考えなさいよ?大人だというのなら。お姫様とは5歳も年上という事を頭に入れておきなさい。』
『分かった。』
『あぁ、そうそう・・・・。次泣かしたら手加減しねぇから。兄のポジションから動くからな?』
『・・・・・泣かさないし、ギルにエマはあげない。』
『ま、そういう事だから、じゃあね。』
途中地声に変わったものの、すぐにいつもの調子に戻った。
電話を切ったあと、ガクッと頭を下げる。
『・・・はぁ。もうバレてんじゃん。』
どれほど仲がいいんだ、あの2人は。
とりあえず、エマが気持ちを自覚するまで我慢・・・・・できるか自信はもうないのだけれど、頑張ってコントロールしようとため息と共に吐き出した。
気持ちを落ち着けて部屋に戻ってくれば、寝室のサイドランプがつけられておりベッドを覗き込めば目元が赤いエマが寝ていて、さらに泣かせてしまったのかもしれない。
目元にちゅっと唇を落とすと、シャワーを浴びに浴室へと向かった。
しばらくはまだ今のままの関係で妥協しよう。
だって、これ以上泣かせたくない。
でも、必ずエマに自覚させようと心に誓う。




