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画面に映し出された同僚を見ながら、何か知っている風のディに身体を寄せる。


『もしかして、知ってた?』

『ルイスのは知ってたけど、ギルのは聞いてない。』


小声で周りには聞こえないように気を使いながら話す。

周りのお姉様方の声であらかた掻き消されているけども念には念を。


『うちってそんなに人員不足なの?』

『いや、ひとまず興味を持て欲しいんじゃないかな?やる気さえあれば、国籍とかもどうにでもなるから。』

『なるほどねぇー。』


ディの言い分に納得しながらも画面を見る。

画面越しのギルはどうしたものかと視線を泳がせている。

基本女の子の扱いにはとても紳士的で慣れているギルが戸惑っている。


「とりあえず落ちつてくれ。そんなに声を出したら喉を痛めるから。それにまずは自己紹介をさせてくれるか?俺は、ギルバート・ラシュウェイ。FBIに所属している。前回のルイスとは同じチームで働いている。それで、今回の講義内容が早く終われば、質疑応答の時間を設ける。それじゃあ初めさせてもらおうかな?」


ギルが少し声を張れば、教室はシンと静まる。

ちゃんとギルの言葉を聞きうなずくと講義を受ける態勢になった。

一部のお姉様も、講義を受ける準備をしているが隣の子たちとひそひそと何を質問するか相談をしているのだろう。

あのギルがちゃんと質疑応答の時間を作るかは、本当に気分次第だと思う。

身内にはとことん優しいギルだけど、人の線引きがはっきりしている。

身内とその他。

身内というのはもちろん、親兄弟。そしてうちのチームメンバーも含まれている。そしてその他というのは身内に含まれない人たちの事。

一見は紳士的でやさしいけれど、なかなかその懐に入ることは難しい。

全く受け入れないと言うわけではなく、受け入れるまでにかなり時間がかかるし、相手に興味を持たなければ全くもって相手にしない。

仕事じゃなければ完全に無視一択。

そして、男モードだという理由は半分私がいないから。もう半分は予防線でも張っているつもりだろうが、はっきり言って無駄な抵抗だと普段そばにいる私の感想だ。

あの中世的な顔つきのせいでもあるが、どちらの格好をしたとしても必ず人に絡まれる。

画面越しだって、女子なり男子なりとにかく絡まれる。

もう、諦めて割り切ってしまえばいいのに。初対面の相手には必ず絡まれるという事を。

そもそも、ギルが講師なら講義の内容は今まで解決してきた事件の話についてか、基礎的な知識を教える事だろう。

私たちがでる幕はなさそうだし、講師という立場には立たず学友として、生徒の人となりを観察して報告しろという事なのだろうか?

オンライン授業で、教室の様子がわかるからどうせ録画してこの子が良さげとか向こうで言ってそう。

それよりも、さつきさんの方は龍が上手く説明してくれたかな~なんて授業とは全く違うことを考える。

ぼうっと画面を見つつ、講義に耳を傾けるがどれもすでに知っていることで、隣のディも同じく真面目に講義を受けてますというフリをしている。


そんな中、ふとギルと視線があった。

一瞬驚いた表情をしたがすぐに表情は戻る。

どうやら気づかないフリをしてくれたみたいだ。

それで少し機嫌が良くなったのか質疑応答の時間が取られた。

まぁ、内容は講義の内容ではなく、ギル個人についての質問だったけれど。

それでもニコニコして答えていたから、かなり機嫌は良さそうだ。

講義が終わった後、速攻電話が来そうだから、サイレントにしておこう。

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