調べ物
『フィーは何読んでいるの?』
『80年~90年台の連続殺人事件の資料。コールドケースになってる事件なんだけど、向こうで読みかけてたモノをギルが送ってくれたの。』
『へ~。達也の資料はわかりやすいよ。どっから仕入れたのか分からないけれど被害者の特徴、過去の経歴とか補導歴とかとにかく細かく記してある。これで分かった事は、被害者は何かしらの前科ばかりだね。』
『それは相手を選んでいるってこと?』
『可能性は非常に高いね。』
『んー、昨日の犯行現場は秩序型だったよね?じゃあ殺害した後に今までの罪を謝罪させているの?その体勢っていうのが署名になるよね・・・・・?ん、あれ?どっかで似たような事件を・・・。』
ディからの説明を聞いて、似た事件を私は最近読んだ。
どの資料だったかな・・・?
ギルが送ってくれた資料を検索にかけて調べる。
『あ、これだ!1992年から93年の間に12件も。発見の状況はそれぞれ違うけれど、これを模倣にしているのかしら?』
私が開いた資料の画面をディは隣から覗き込む。
そして同意をするように数回うなずいた。
『これ、達也の資料の「最初の被害者が全く同じだよ。最初の事件は2年前から数回起きているけど、ここ1、2ヶ月は回数が増えているって書いてあった。』
『錯乱状態なの?』
『そんな、レイプ犯じゃないんだから。後共通しているのは被害者が16歳から18歳の高校生という事。』
高校生。
アメリカの事件も全部高校の関係者で、一番被害が多かったのは生徒。
つまり、犯人はあの学校に勤めている先生もしくは関係者。
2年前から起き始めているのであれば、2年前に勤め出したもしくは入学した人間の可能性が一番高い。
あとは、アメリカから赴任した人物。2年前にこだわらなくていい。最低2年前からということだ。
もし、昔からいるのであれば2年前とは言わず開校当初から起きていても極端な話あり得る。
『エマ、ギルから電話よ。』
ディの声にハッとしたように顔をあげる。
『はぁい、お姫様。頼まれていたモノなんだけれど・・・。』
『ギル、それよりも私に送ってくれた資料にある、前科持ちの高校生ばかりが被害にあっていた連続殺人事件の一番最後の事件発生はいつ?』
『え?えぇと、2年前の夏よ。そのあたりぱったり発生していないわ。』
『2年前・・・それで学校側の対応はどうなっているの?』
『全否定よ。そんな実験起きたことがないの一点張り。隠蔽確実でしょうね。』
『ありがとう!!もう、大好き!頼んでたのも待ってるねー』
そうギルに伝えると、通話を切った。
アメリカの事件と学校で今起きている事件の犯人はおそらく同一人物。
だとすると、犯人の年齢は私たちより年上。
生徒に関してある程度の情報を持っている、入手できる立場にいる人間。
職業は限られてくる。
教師か事務所の人間か。
その辺りを調べるのなら日高くんに聞いたほうがいいかもしれない。
私は一人納得すると、先ほどから不機嫌オーラを出しているディの方へ向き直った。




