お見合い
「気に入ったか?」
ルドリウス辺境伯は妻に確認を行なう。
「ええ、娘を預けるに値する殿方の様です♪」
にこやかに応えるジェミル婦人。
えっえぇ~!?
話が進んじゃうの?????
「よし、続きは娘達と一緒にしよう。
グレイ、席を移すぞ!」
当然の如く、シフォン達からは白い目で囲まれた。。。。
会食を行なう様な広さのホールに移った。
そこには二人の女性が待っていた。
一人は‘幼女’と言ってもよい少女!!!!?
少女(幼女に見える)の方がルドリウス辺境伯の実子であった。
兄も一人おり、王都の学院に通っている。
母のジェミルは冒険者時代に知り合った女性なので‘第二婦人’の身分とのコト。
実家を継ぐ際に公爵家より娶った‘本妻’がいる。
コチラも二人の息子と共に王都だと。
第一婦人相当が王都に在中するのが基本ルールらしい。
当主は領地との二重生活。
当然、第二?第三?婦人もおります。
今回は領都にてお留守番とのコト。
お貴族様は大変である!
ジェミ・息子君は苛められてないと良いのだが。
もう一人の女性・ソフィア(20歳)は、亡くなったルドリウス兄の忘れ形見。
魔族大戦においての父親の戦死が影響し、頑なに‘力’に固執するようになった。
で、現在は冒険者をしている。
ルドリウス夫妻曰く‘跳ねっかえり’で、貴族にも関わらず未婚でいたそう。
ルドリウス夫妻らも冒険者をしていたので‘類友’とも云える。
貴族相手の婚姻話には全く興味を示さず、未だに婚約者もなし。
伯爵側からすると俺は‘恰好の’婚姻相手らしい!
因みに、ソフィアの兄はルドリウス領・第二街‘クルト’で代官を任されているとのコト。
「コチラは美味しい料理と甘味を考案してくれた方ですよ!」
ジェミル婦人は自分の娘・ルフレア(7歳)に俺を紹介する。
その紹介で良いの?
ルフレア孃から何故か好意的に対応された。
食べ物に釣られてないかね?
「貴公が私の婚姻相手と云うのか?
身分には拘りはないが‘強さ’はホンモノの必要があるぞ?」
伯爵の姪っ子・ソフィア壌が‘啖呵’を切ってきた!
交戦的な態度を隠さない。
あぁ。
よくある‘私より強い’を条件にしている女性か?
俺的に、いろんな意味でメンドい人種だなぁ……………。
サナトラ達獣人族の強さを‘尊重’する種族性とは違う、自分との‘つり合い’を定める為の強さ。
己の価値を示す為の基準値。
俺にとっては求めていない人種にして女性。
一緒にいる相方にステータスを求める趣向は持っていないんだよ。
「其れなりに強い、としか言えませんね。
〜ご覧の様に私には妻が‘5人’居ます。
此の度の婚姻に関して必要性も感じませんし、求めてもいません。
先程も、私からは‘断り’の意を示させてもらいました。」
こおいったヒトには直球に限る。
コッチは聖女問題で手一杯なのだよ!
「えっ?
私を娶ってくれないの?????」
応えたのは“ルフレア”嬢だった!!!?
とても悲しげに泣き崩れ、慌てた母ジェミルから非難轟々の言葉の嵐。
俺は反抗許さず‘強制的に’婚姻を押し付けられてしまった!
ジェミル婦人の勢いに、俺同様にルドリウス伯も‘二つ返事’で同意をさせられる怒涛の結果となった。。。。
「わ、私は自分で決めるぞっ!!!!」
奮い立つ女剣士がそこにいた。
グレイは兎属性でも群れ体制でもないので自己主張を求める人種には触れ合おうとはしません。
独りでいる事に苦痛を感じない、ある意味で欠陥人間。
一応なりに社会性は持っているので、人間関係も其れなりに応対しています。




