ようやくのんびり?
討伐隊は深夜に街へ帰還した。
そのまま宴会へと移行する。
戦死した者も数名いた。
弔いも兼ねるそうだ…………。
夕刻に再集結。
「皆、お疲れ。
オーガの乱入で〜非常に酷戦となったが、皆の健闘により両魔物を壊滅する事が出来た。」
「ギルマスとして感謝の念を贈らせてもらう!
明日改めて現地の再調査を行なう。
同時に残党狩りとオーガが何処から来たのか?
〜平行して行なう予定だ。
今回の報酬金は、明日の同時刻に受け渡すコトになった。
再調査組以外はなるべく受け取りに来てほしい。」
「では。
改めて………ご苦労だった、皆。」
以上。
締めの言葉と共に‘再び’宴会に入る者、明日の予定を相談する者、宿に戻る者等々〜それぞれ散らばっていった。
さて………。
明日まで時間があるね、剣を新調しとかないと。
「リュウ君、ちょっとイイかな?」
副マスが笑顔で呼び止める………。
「戦場ではアリガトウ。
君が飛び込んでくれたお陰で、孤立した隊員も生きて帰れた。」
意外や意外、感謝の礼だった。
「はぁ。 つい、‘カッ’となって突っ込んじゃいました………。」
正直に応える。
「ははっ、相変わらず謙虚だね♪ 報酬は期待しといてね!」
「あ、そうだ。」
「少々お借り出来ませんか? 剣がポックリ逝っちゃったモンで。。。」
ダメ元で聞いてみる。 このヒトならこんな返しもOKだろう!
「特別報酬金が出るから〜イイよ!
じゃ、取り敢えず金貨2枚用意してくれる?」(←200万円)
補佐さんが準備に行った。
「え。 金貨2枚って多くないですか?
もしかして全額前払い???」
「何言っているんだよ。 君の活躍は今回の‘要’だよっ♪」
「それにオーガも数体倒しているでしょ? 3分の1くらいだよ。」
にこやかにサラッと‘重大な’事を宣う。
…………。
そんなに貰えるんだ。
オーガ凄えぇ!!!!
「この報酬でオーガでも斬れる剣買ってね! 残党狩りとか調査とか‘いろいろ’頼むんだから♪♪♪♪」
……………。
おいっ!
俺、強制参加ですか?
ギルド近くの武器屋へ。
「おう、英雄。 剣だな?」
………。
何故判る?
「オマエが戦況をひっくり返したんだって?
オーガが乱入した割に死者は殆んど出なかったんだ。 オマエの手柄だよ!」
予算(前借り)があったお陰で、オーガ‘対応’の剣を手に入れるコトが出来た♪
まぁ。
緊急の際には‘お呼び出し’があるそうだから…………それまでノンビリしますかね?
今回手に入れた剣は〜片手半剣と呼ばれる、需要の少ない剣だ。
俺がもっと柄の長いのってないの?
〜と聞いたトコロ、倉庫奥から引っ張り出してくれた。
刃の長さは片手剣、柄が‘両手’でもシッカリ握れる両手剣程の長さで出来ている。
重量も片手剣に比べタップリあり、しっかりと力を込めれる。
基本。
片手剣使いは〜反対の手に盾を持つ。
両手剣使いは〜全身の力を剣に載せれる重撃を好む。
軽戦士には重過ぎ、重戦士には力不足。。。
実に中途半端な剣だと言える。
今回の剣は‘鋼鉄’を主に使用している為、高い強度を持つ。
オーガ級の魔物に対応出来る剣とのコト。
予算を遥かにオーバーする価格だったが、良い買い物だったと思う♪
まー。
こんな頻繁に剣が駄目になっては、早々に‘破産’してしまう。。。
人によっては‘防具’でも同じコトになるだろう。
冒険者もままならぬ職業だなぁ……………。
今のところリュウは‘戦闘職’メインで育くつもりはありません。
全くの我流で斬るというか叩きつける様な戦闘style。
どうしても両手握りの構えとなります!
なので‘片手半剣’という選択にしました。
携帯性も考慮しています。