斬撃
聖女様の到着予定日、俺は通用門の近くで待機した。
ギルドの連絡員の報告ではすぐ近くまで来ているとのコト。
守るべき人達がいるコトから、一応‘警備体制’は十分に行なった。
ガーネット・スターの面々には、カイ・リリィ・レーナの警護。
見回り隊は作業員と孤児院の人々を。
獣少女達には外出禁止の‘主人命令’を出した!
破れば国に帰すと脅す。
その程度の脅しで大人しくする面々ではなかったが〜。
シフォンの‘貴方達に何かあったら主人が悲しみます!’
その一言で何とか押し黙った。
シフォンさんを怒らしちゃイカンよ、君達♪
一方。
殺気立ったのは‘シエル’だ!
俺が‘死んだ時’の事を頼んだら、懐かしき‘暗殺者’へとモードチェンジしてしまった。
氷の様な闘気を纏い、何か‘フル装備’しておりまする。。。。
その時が来た。
シフォンとカレンの3人で出迎える。
「お疲れ様。
デュッセへようこそ♪」
アイリスの顔を確認して、俺は声をかけた。
「え?
あ、え!!? …………………せ、先生っ????」
「本当に先生だっ♪」
困惑の表情から一気に笑顔へと移る。
そして何故か俺に飛び込んでくる!
「お、おい。
どうした? 熱烈歓迎だな♪」
予想外の行動に思わずニヤける。
シフォンの片眉がピクるが仕方ない、男の性だ。
「だって。
だって、先生…………急に居なくなったって連絡が!
それに死んでいるかもって‘噂’もあって。。。。」
笑顔が曇る。
アイリス、こんなテンション高い娘だったかな?
鋭い気配を感じた!
咄嗟にアイリスの肩を抱き、気配の方向を視る。
気配の主は‘あの’三本の長刀を携えた少年だった。
シフォン・カレンにも緊張が走る!
俺はなるべく静かに行動をとる。
「アイリス、護衛とお付の方もいる。
休憩出来る場所に移ろう。」
何とか事を荒立てずに食事処へと移動する。
食事を摂った後、冷たい飲み物を飲みながら今の現状を話し合う。
「どうやって俺を見つけたんだい?」
「ハイ。 先生なら絶対‘美人’の女性を連れて活動しているだろうって、皆の総意でした!」
カレンを見つつ答えてくれる。
女連れ確定なの?
しかも、皆の総意って。。。。。
「そんな中、大おば様が‘新しいお菓子’をご馳走してくれたのです♪
大おば様はとても甘い物が好きで、私にも手に入る度に色々と持って来てくれました。」
「その中に‘ゼリー’がありました!
この国の‘ルドリウス伯爵’の辺境地の外れの港街‘サリオス’で生み出されたお菓子だと大おば様が調べ上げました。
そして他にも〜このルドリウス伯爵領で‘ギルド登録’された飲み物や食べ物が‘多数’ある事に気付かれたのです♪」
「そこで、コチラの教会連盟の方に探りを入れてもらいました。
‘美女を連れた冒険者’を見たことありませんか?
と。」
あっはっはっは。
ルドリウス伯、懸念通りに怪しまれましたね!
‘トドメ’は俺自身みたいだけど。
「凄い行動力だね、その大おば様。」
大おば様の正体を追求せねば。
「そうですね!
大おば様は以前‘勇者パーティー’のメンバーでしたから、世界各地の地理に詳しいのですよ♪」
あ、ヤベぇ!
そお言えば、アイリスは‘聖女見習い’であった。
強力な‘伝手’があってもおかしくないじゃん!!!!
俺は渇いた笑いで話を流した。
カレンは冷めた視線を贈ってくれた。
宿を案内していたシフォンとお付の一人が戻ってきた。
俺が用意した宿でOKとのコト。
アイリス達を送り届ける。
続きはまた明日だ!
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アイリスと別れた後、人の少ない広場に向かう。
‘お客さん’がいるからだ!
「護衛が‘対象’から離れて良いのかな?
ユーヤ君。」
俺と同じ‘事故’に遭い、神様に転生させてもらった仲間〜ユーヤ少年がそこにいた。
街門の所でみせた‘強い気配’を纏って!
「命を貰う。」
その一言と同時に接近してきた!
速い!!?
しかも‘居合い’の抜刀だ!
あの長い刀がこの速度で‘抜ける’のか?
刃が迫る。
ユーヤと紹介された‘剣客’君は、赤を基調としたSFチックの‘トレンチコート’を着た15・6歳の少年であった。
‘立襟’のトレンチコートは‘軍服テイスト’のアニメや漫画でよくみる様な戦闘服である。
当然、お決まりの対魔法コーティング+鉄壁の防弾・耐圧仕様だろう!
そして、三本の刀を備えている変わった器具は……………どおみても‘可変アーム’だよね!!?
どんな姿勢からでも刀を抜ける戦闘特化の支援装備ですね!
まさか‘居合い’にまで対応しているとは思わなかった、が。。。。。
そして、彼はアイリスに恋心があるとみえる。
俺への気配が強力過ぎるっ!
だが、‘それだけ’ではなかった様で〜その刀は言葉通りに俺を‘殺しに’来たのだった!!!!
回避の遅れた俺の目の前で‘シエル’が弾き飛んだ。
身体に奔る一筋の血飛沫と‘右腕’と共に。
久方振りのアイリスは感情豊かな少女でした♪
そして本物の‘聖女’大おば様の登場です。
既に引退しておりますが‘ご意見番’として絶大な力を有しています!
こちらも久々の本格戦闘。
素速く動けるグレイも普段は其れなりの反応速度です。
ある程度の会話からの戦闘開始〜という小説やマンガの印象があった為に反応が遅れたのでした。




