騒動の始まり
ある日、街中で聞き覚えのある声で呼ばれた。
「よお、久し振り! 俺だ、轟だ。」
振り返り、声の主を見れば懐かしい顔であった。
この男はヒューズの街を拠点にしている高ランク冒険者であり、バイパーの討伐やらで何度か共闘している数少ない‘馴染みの’冒険者らだ。
「おお、久し振り。どうした、仕事か?」
「そうだ護衛だよ、オマエ宛の。」
轟の面々は護衛の依頼もよく受けている。
因みにヒューズへ来る時に街道で始めて出会った冒険者でもある。
「え?」
「そちらさんだ。オマエの‘嫁さん’だとよ。」
「へ?????」
言われて気づけば、そこには5人の女性と3人の少女がいた。
エルフと〜獣人?
4・4で2種族だ。
隣から冷気を感じる。
シフォンさん、激オコでしょうか?
「ど、どおいうコト?」
「し、知るか。オマエが聞け!」
“嫁”というワードに反応したシフォンに怯えたのは俺だけではなかった様だ。
「えっと、俺がグレイだ。そちらさんは?」
大人に話かけたが応えたのは少女達の方だった。
「グレイのお嫁さんになりにきた‘サナトラ’です。」
「私もグレイのお嫁さんになります‘ライア’です。」
「私は‘アリーネ’です。」
獣人の少女を筆頭に、二人のエルフ少女も恐ろしい言葉を述べる。
「へ?????」
轟をみる。
「犯罪だな。」
一言。
徐ろにぶった斬られた。
「えーと、もう少し説明お願い。」
俺は素直に少女達に事情を聴くコトにした。
「‘とっと’が私の夫を決めてきたって言った。 凄く強いから間違いないって。
‘13歳’になったからお嫁に来た。」
獣人は成人年齢が早いとのコト。
寿命自体、人族よりも短い種族らしい。
エルフの少女をみる。
「サナトラがお嫁に行くって言うから私達も一緒に来た。
旦那様はとっても強いから‘是非’お嫁にいってきなさいって母様に言われた。」
二人は‘幼馴染’でサナトラとも交流が深く、挨拶に寄った所で急遽同行が決まったらしい。
「犯罪者で決定だ♪」
轟が呟く。
この世界でも‘13歳’という年齢は微妙なラインなのである。
冒険者の正式認定が15歳でも判るコトだ。
轟を殴ろうと思ったらサクッと逃げられた。
流石、高ランク冒険者である。
俺は残された彼女達から事情聴取を行なうしか手がなくなった。
「えっと、それであなた方は?」
「私供は‘世話係’と‘お付き’です。 この娘達の警護も兼ねています。」
「ヒューズのギルドマスターから彼らを護衛につけられました。
グレイ様の‘お嫁’達に何かあってはいけないと。」
とりあえず現時点では理解した。
すまんが移動する。
彼女達をシエルらの元へ連れていく事にした。
彼女達なら何かしら内情に心当たりがありそうだ。
「さて、どちらでもイイから解説してくれ〜カレンにシエル。
知っている知識でいい。」
「ハイ。 我らエルフは長命で閉鎖的な生活を行なっているので、時折‘外から’血を入れます。
〜強い人族の血を。」
「エルフの男性はかなりの淡泊で、徐々に子の世代が少なくなっていくのです。
種族を維持する為です。
その子供の半分は私と同様‘ハーフ’となりますが、そのハーフの子は‘再び’エルフになります。」
カレンとシエルはエルフ族の内情を語ってくれた。
「今回はグレイに目が止まりました。
‘お付き’のお二人もグレイの‘お手付き’になるべく選ばれていると思います。」
お付きってお手付きのコトぉ!???
「ハイ、私供は自らの意識で来ました。
‘候補者’はまだまだいます。」
唖然・騒然である。
で、では獣人族の方は…………?
「彼女達はもっと直球です。
常に‘強い血’を欲しがる種族と云われています。
あの日の‘決闘’(模擬戦)での勝利が理由でしょう。」
「寿命が短いコトも理由かと。
‘本能’が強く、見初めた相手にはガンガンとアタックします。
獣人国側でオーク戦闘が行なわれていたら、もっと派手な人数となったでしょう。」
カレンとシエルの解説に背筋が寒くなる。
油の切れた機械の様にシフォンに向かい、確認をとる。
シフォンの持つ知識とも共通点があるとのコトだった。
力尽きた。。。。。
新たに嫁と側室が増えてしまった…………。
少女達には‘15歳’まで待つことを条件にした。
この世界の人族の‘成人’が15歳だからだ。
少女達からのクレームは強かった。
だが、俺に未成年の少女を侍らせというのか?
幼女では無理だが、少女なら其れなりに興味はある。
ただ、リアでさえあれだけ葛藤したのだ!
13歳はどうなのだよ?
とりあえず〜暫くは‘候補生’だよ、君達。
俺を‘変質者’にさせないでくれ。。。。
(←変態の自覚はある)
「‘エルフの郷’では幾つかの村が集まって郷を成しています。」
(※‘郷’は世界中に幾つか点在している設定)
「村の長達の会議で重要な事柄を決めています。
部落を纏めている一族は‘ハイエルフ’と呼ばれています。
実際、通常のエルフとはスペックが違います。」
「この娘らは先のオーク戦で防衛にあたっていた戦闘員のお子さんですね。
それなりの‘家柄’なので獣人国側の‘戦闘隊長’達とも交流があったのでしょう。」
親の考えもあっただろうが、仲良し同しで俺の所に‘一緒に’来てしまったみたいだ。
そおいえば、カレン・シエルも‘幼馴染’だった。。。。
間が空きましたが、再開します。
\(_ _)
エルフの郷・救援戦での裏騒動が勃発です♪
獣人族は高い身体能力と引き換えに寿命が短い設定。
エルフ族の男性は歳を重ねるになるにつれ‘性欲’が弱くなる設定にしました。
人族が一番の大勢力にする為です。




