選択
「マスター、リアを‘嫁’に貰うのですか?」
カレンが詰問してくる。
半ば冗談からの事態とはいえ、それなりの騒動になっている。
リアも変に意識してしまった。
この世界でのリアの年齢は‘ベスト’な、結婚適齢期だ!
クリスやシオンの様な‘20超え’の独身の方が稀なのである。
(←冒険者では独身は多いが‘×無し’は少数なのである!)
「グレイが性的に欲するなら、私は問題ない。」
恐ろしいコトを云うシエル。
俺は性欲魔神ですか?
「理由は訊いてもイイのかな?」
確認は必要だ。
「我らは‘魂’を捧げた存在だ。 シフォンが正妻としている以上、単にグレイの妻にする事は出来ない!」
強い視線だ。
そうだ、俺は悪魔と呼ばれていたね………。
「旦那様。
現在となっては‘覚悟の弱い’女性は貴方の妻とはなれません。 それは‘クリス’も同様です。」
真顔で追随するシフォン。
ふ〜。
シフォン、いや‘シオン’が禁忌に言及した。
俺が‘ガラ’を出る事になった原因の一つ。
クリスには‘駆け落ち’という選択肢があったのだ!
シオンは、仕える家を‘捨てる’という選択を‘即断’して俺に着いてきた。
最早‘曖昧’には出来ない!
ハッキリと断らなければ!!!!
「そうだね。
俺は君達の‘主’だ。 すっかり君達の献身に甘えていた様だ、申し訳ない!」
心から謝った。
彼女達を疎かにしてはならない!
「頭を上げて下さい、旦那様。
魂を‘捧げた’とはいえ、私供も自我があります。
旦那様の気遣いがあれば‘それ’が喜びとなり生きる支えとなるのです。」
シフォンは優しく微笑んでくれた。
「すまんが、アドバイスをもらいたい。」
「リアを嫁に貰う話は‘戯言’として断る。
だが、リアが自分の存在を‘遊ばれた’と思う様な言葉を避けたい。
どんな風に告げれば良い?」
これが最も大きな事案だ!
リアは若いのだ、焦って結婚する必要はない。
「旦那様は自分の言葉で告げて下さい。
その後の‘対応’は私共で行ないます!」
何時もの如くのシフォン。
それが何とも恐怖を感じる。。。。
「一応確認するケド……………リア‘行方不明’にならないよね?」
「どおでしょう?
それは彼女の選択の行方次第、としか言えません。」
真顔のシフォン、怖えぇよ!!!!
ターナに話を通しておこう。
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「ルアットにカイ坊、リアは何故に‘暗い’のだ?」
しれっとターナが登場した。
「ターナがグレイの兄ちゃんと‘くっ付け’様としてるからなんだケド?」
「そうなのか、ルアット?」
「そうだな。
リアは‘うぶ’だから考え過ぎている様だ!」
カイ少年とターナの相棒ルアットが呆れながらも応える。
「何を考える必要があるんだ???
グレイは〜女好きなのに女遊びはしない。
博打もしない。
酒もソコソコしか呑まない。
高ランク冒険者だし、めちゃくちゃ強い。
見た目もソコソコ。
背はアタシと然程変わらんケド。」
「かなりの上玉だと思うが?」
ディスりながらもグレイを正確に評価するターナ。
その疑問符にルアットも応える。
「そうだよな?
あんなキレイ処がゴロゴロ居なきゃ〜私とターナで力づくでもモノにするのだが。」
「怖えぇな、姉ちゃん達!」
「でも、グレイの兄ちゃんの欠点と云えば‘スケベ’な事くらいだぜ?
でもでも。
カレンの姉ちゃんもシエルの姉ちゃんも‘お仕置き’とか、すんげぇ悦んでるから……………‘欠点’なのか理解らないんだケド?」
カイ君はまだ‘汚れていない’少年であった。
スケベと変態の‘違い’を理解していない。
「カイ坊にはまだまだ相当に早い事情だ!」
「彼処までオンナを惚れさすには達人の域だろうか?」
ターナ・ルアット・カイの3人は‘ある意味’他人事なので、実に呑気であった。
「リアさん、お話があります。 少しよろしいでしょうか?」
シフォンがリアを呼びに来た。
「は、はい!」
「警戒なさらず、着いてきて下さい。
いきなり命を‘獲る’様なコトは致しませんので。」
ただ頷くしか出来ないリア。
その光景を眺める事しか出来ないターナ達である。
「リア姉…………生きて帰って来るかなぁ?」
「シフォン‘さん’の言葉を信じるしかないな。。。。」
3人は怯えまくり固くなったリアを見送った。
(リア視点)
部屋の中にはシエルさんとカレンさんも居た。
「呼び出してすまない。
リアとは話をしなければならない状況にある、解るな?」
声が上手く出ない………。
頷き、返事を返す。
「率直に伺います。
リアはマスター、いえ‘グレイ’の下に来たいですか?」
次はカレンさんだった。
「二人とも、急かし過ぎです。
旦那様と私共の事も話さないと選択出来ません。」
シフォンさんが仕切り直してくれた。
「旦那様‘グレイ’は長く‘一人’で居られました。
本人の性格もあるのでしょうが、グレイは‘独り’でいるコトに‘苦痛’を感じないのです!」
衝撃の前置きだ。
「そんなグレイの‘側’に居たいと私は彼に契約を求めました。
それが認められ、私はグレイの側に‘ずっと’居る事が出来る様になりました。
カレンはグレイの‘力’が必要になり、私が彼との契約の選択を用意しました。
私一人では私が死んだ時、再びグレイを一人にしてしまうから!
シエルはカレンに追随し、自らの意識で契約しました。」
「私達はグレイにとって、女性としては‘別枠’の存在なのです。
ですが、女である以上〜グレイに近づく女性は気になります!
今後リアの様に、グレイには少ないとはいえない数の女性が現れると思えます。
全てを払いのける事はグレイの‘有利’にはなりません。
‘独り’にしない事と‘幸せ’に生きてもらう事は別に考えなければなりません。」
グレイさんと自分達の関係、今後の希望を説明してくれた。
グレイさんは何処かの高貴な血筋のヒトなのだろうか?
「という事で、今回の話となります。
リアにはグレイの下に来る‘権利’があります。 私共には無碍に拒否する行動はとれません。
そこで、幾つかの選択肢がリアにはあります。
リアには‘どれか’を選んでもらいます!
どれも選べますが、一つだけ私共から‘排除’を受ける項目があります。
心して選んで下さい。」
淡々と私に対する処遇を語るシフォンさん。
シエルさんとカレンさんは黙ってシフォンさんの話を聞いている。
「以上が、リアに対する私共の話です。
よろしいですか?」
私はシフォンさん達の話を受けるべく頷いた。
頷くしか選択はなかった。
3つの短い下書きから編成した話なので、かなり変な仕上がりでスミマセン。
m(_ _)m
リアの処遇で波紋が拡がりました。
グレイはシフォン・シエル・カレンの三人を‘共に歩む’存在として意識を切り替えるコトに。
こんな面倒な男を慕う女性が居てくれて、グレイは幸せ者です♪
彼女達の覚悟が拘りとなった話でもありました。




