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強大な爪

「私がサリオスの冒険者ギルドのマスター‘ネイル’だ。」


見た目は一般的な体格・風貌の、だが上に立つ者の‘風格’を醸し出す‘女性’が名乗った。

この世界に来て、俺が初めてみる女性マスターである。



「ココに来た理由を訊いても?」


なかなかの強者だ!

雰囲気に‘覇気’の様な‘ピリピリ’する気配を感じる。

油断は出来ない状況なのかな?




「同僚のターナから‘手伝い’の依頼を受けた。

ターナの‘兄’はこの街の衛兵で‘魔物増加’の懸念を妹に‘相談’したんだ。 詳しくはターナとその兄に訊いてくれ。」



ターナに事を投げる。


「デュッセ所属の‘ガーネット・スター’リーダーの、ターナという。

概要はグレイの言葉通り、私が‘依頼’してサリオスに連れてきた。

魔物の増加に対する対応を検討しての事だ。 私達で事足りれば協力もさせてもらう!」



流石、パーティーリーダーだ。

簡潔に事情説明しつつも、逃げ道をちゃんと作っている!




「ふむ、ターナの兄に助けられたな!

現状は‘懸念’通りになっている。 応援は実に有り難い。」


どおやら今の事態に困窮していた様だ。

普通なら袖に振る場面だよ!



「そして、グレイ。

君が‘サリオス’に来てくれて良かった! 君の事は‘バース’から聞いている。」


おんや~?

意外なヒトの名前が出たぞ!??





「ヒューズの‘ギルマス’と知り合いですか?」


俺の知り合いに‘バース’は一人しかいない。




「ふふ。 私は、アイツの‘元’妻なんだ♪」


爆・弾、炸・裂っっっっ!!!!!




「バースのおっさん、嫁さん居たんだ!!?」


思わず、口走る。



「はっはっはっ‘元’だと言ったろ!」


バースが‘逃げて’いったのだと豪快に笑う。

あのヒト、意外と繊細だからな〜!

付き合いから別れるまでのストーリーが頭に浮かぶ。




「しかしグレイが来てくれたのはタイミングが実に良い、が……………君は厄介だな!

‘色仕掛け’が使えない、美女ばかり連れているな?」


ターナを始め、カイ君を除けば女性ばかりである。

初見では‘ガーネット・スター’の面子も別パーティーとは思わないだろう。




「それは俺が助かりました! 妻が‘3人’居て良かったです♪」


うっわ、俺に魔物相手さす気‘満々’だよ!

交渉力も高いか?




「もう一人や二人増えても平気じゃないか?」


ニタリと笑う、凶悪爪。



「おい、ターナ。

‘どうやって’グレイに依頼を受けさせたんだい?」



不味い、矛先を変えた!!?



「ウチの‘リア’が報酬だな!

クラーケンとかの大物を倒してくれたら‘渡す約束’で話を通してある♪」



ちっ、裏切られた!

ターナも瞬時にギルマスの考えを読みやがった。。。。





「それは冗談にならないからって断っているぞ?

それにクラーケンとかの大物が出たら‘帰る’とも了承を得ている!」



リアが真っ赤になって俯いてしまっている。

全否定は出来ない、リアに失礼だ!

どお躱す?





「よし、私も乗った!

リアが‘成功報酬’というコトで‘サクッと’サハギンとサーペント供を蹴散らしてくれ♪」



何が‘乗った’だ、ギルマスっ!!!!


やっぱこのヒト‘バース’の嫁さんだよ!

‘言い回し’が同じだ。。。。








>>>>>>>>>>


「さてと。 先ずは現状説明しないとね。」


「よろしく。」



半ば諦めた俺は事態を先に進める事にした。




「海側の防護壁の向こうは魔物で‘溢れ’かえっている! サハギンが大半だが、サーペントもかなりの数だ。

数が多過ぎて外に討って出れない。 街に攻め込む素振りがないコトが今の救いとなっている!」



現状を簡潔に説明するギルマス。

何処かで出会った様な状況に………当然の如く、疑似感を思い起こす。




「なあ、シフォン。

なんか‘デジャブ’を感じるのは俺だけか?」


「その感覚は‘正しい’かと。 魔物が街を襲おうと‘しない事’が気に掛かります!」



付き合いの一番長いシフォンに強力を仰ぐ。

俺の疑念は感じて正解の出来事らしい。





「どういうコトだ? ただ単に魔物が上陸して来ているってだけなのか?」


ギルマスが顔を顰める。



「より強い魔物に‘追い出された’状況に似ているって話をシフォンとしていました。

サリオスの先って‘帝国’でしたっけ?」



この‘三街’辺境特区の地理を思い起こす。


「帝国で何かあったというのか?

ふむ…………。 そういえば、‘オブル’の港からきた商船から、隣の‘オスト’港沖で魔物が出た様だと言っていたと何かの報告書にあった!」



ギルマスに‘当て’が思い出された様である。


「それかもね!

向こうのギルドから情報こないの?」



「グレイは知らんのか? 帝国は冒険者を‘嫌って’いるんだ!

幾つかの街には支部はあるが、隣国との辺境‘’には支部はない。」



衝撃的な発現だ!

冒険者ギルドは世界各地に在るモノだと思っていた…………。




「はぁ?

じゃ、魔物は‘軍’か何かが対処しているのか? 領主がアホだったら大惨事じゃないか!」



漫画や小説などの創作物の話を想像する。

思わず叫んでしまった!



「軍が強いんだよ! 多少‘出足’が遅くとも、出れば‘鎮圧’出来るんだ。

だから、冒険者に頼らずとも魔物と対峙が出来るんだ。」


「我らの国境に面した街には冒険者ギルド支部はなかったと記憶しています。

人々の‘交流’が帝国文化を‘侵食’する要因となり得る、という口上を聞いた事があります。」


ギルマスの事情説明に、シエルが追加情報をくれる。

流石‘情報部’といったトコロか?




「詳しいね! 確か会ったコトあるよね、貴方?」


「冒険者時代に。 先日までヒューズでギルド職員をしていました。

現在はグレイの‘下僕’をしております。」



どおやらシエルに見覚えがある様だ。

ヒューズの冒険者まで記憶しているのか?


ところでシエルさん、貴方は俺の‘嫁さん’じゃないのかな?




「ふむ、‘腕利き’が一人抜けた様だね!

冒険者の方も…………。


ま、アイツは‘交渉’事が得意だ。 すぐに持ち直すだろ♪」



少し嬉しそうなギルマス!???

まだ惚れているのかな?




「ホンとに頭脳派なんだ?」


「当たり前だろ。出なきゃ‘私が’サリオスにいる訳がない!」



胸を張り答えるギルマス。




「シエル。 解説、プリーズ!」


こおなると訊くに限る。



「‘ネイル’ギルマスは冒険者時代‘武闘派’として馳せています。 帝国との‘国境線’にはバース・ギルマスよりも適任かと。」



「はっはっは!

私は‘力任せ’の対応が性にあっているんだ。

というコトだ、グレイ。

‘ちゃっちゃ’とサハギン&サーペント供を蹴散らしてこいっ!!!!

コレはギルマス‘指令’だ♪」




高々と無茶振りを向けてきた!???


あ〜。

間違いなく‘脳筋’だよ、このヒト。




見た目的に、バースと逆じゃないかな?






初期設定での‘サリオス・女性権力者’をギルド・マスターにしてみました。

しかも、何とバースの‘元妻’!


前回の魔族大戦の‘現役組’が、ルドリウス伯の周囲を固めている流れにしてみました。

多分、ルアド周囲の辺境地は‘昔馴染み’だらけと思われます♪

‘敵は魔物’身の周りの人々を守る使命感を持つ強者達。

良い感じに世界観が整ったかな?






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