バイパー
「コレより討伐戦に赴く!」
「今日は目的地最寄りの街道脇で夜営を行ない、翌朝出発の到着後に討伐戦の予定だ。」
討伐隊の総指揮官が出陣の言を述べる。
山中の為、前乗りの翌日行動となった様だ。
部隊は約100名。
80が実働、20がサポートだ。
俺はサポートだ
緊急時の‘撤退補助’という扱いになっている。
「よお!」
轟のリーダーが来た。
「この前は世話になった改めて礼をいう!」
律儀に挨拶に来た様だ。
「で、俺は‘荒野の轟’パーティーのリーダーで‘バダル’という。」
「ニイさん名は?」
「グレイだ。」
ランクは敢えて云わない。
「で、グレイはサポートなのか?
スゴ腕なんだろ?」
俺の振り分けに疑問を持った様だ。
適当に誤魔化せてもらう。
「いや、ワケありでね。 目立つのは困るんだ!」
「何だ? 駆け落ちでもしてるのか?」
むこうも茶化してきた♪
「そんなトコだよ。 皆には悪いが妻を‘未亡人’にするワケにはいかないんでね!」
肩を竦めながら結論を述べる。
「後ろで周囲の警戒と打ち漏らしの処理をさせてもらう。」
「残念だな…………グレイなら頼りになったのに。」
やや渋顔で返答する。
「皆強いだろ? 周囲の警戒だって重要なんだぞ!!? 」
正論で切り返してやる!
「はは、そうだな! じゃ後ろは頼んだぜ!!!」
バダルは仲間の元へ戻って行く。
なんとか言い逃れた。。。。
翌日の午後。
ビッグ・バイパー討伐戦が始まった!
先の偵察から‘状況に変化なし’とのコトで予定通りの囲攻めで行われた。
戦場はかなり広い窪地で所々水が視える。
正面と右側からの2方向、4部隊での直接攻撃。
残った2部隊が‘控え’の計6部隊。
先発の魔法が飛ぶ!
火力が足りない!?? 槍と弓の‘第2次’攻撃が入る。
コロニーが崩れた。
バイパー数匹が正面の部隊に迫る!
右方面の部隊が‘崩れた’コロニーのバイパーに再攻撃を放つ。
正面の部隊は迫るバイパーと交戦に入った!
それを診た控えの部隊は〜崩れたコロニーの攻撃に加わった。
優勢だ!
討伐は時間の問題と思われた。
「ん、何だ!!? ヤバい、メスか???」
一際‘デカい’図体が持ち上がった!
その巨躯は……………かるく20メートルはある!???
俺は駆け出す!
窪地は見た目以上の水場だった。。。。
間に合うか?
巨大バイパーは、太く長い尾で討伐隊を薙ぎ払った!
続き胴体での追突。
‘2発’の反撃で〜20名程の隊員が吹っ飛んだ。
討伐隊の追撃が入る!
ものともせず…………‘3撃目’の尾が振られる。
不味い、瓦解する!
俺は走った勢いのまま、大剣を振り被り‘斬撃’をトバす。
ドガッ!!!
次手の攻撃動作に入り掛けたバイパーに命中〜4撃目は中途半端に空を斬る。
‘斬撃’その勢いのまま回転に入り‘勢い’を乗せ、更に斬撃を‘追加’!
ドゴォオー!!!
連続の衝撃に、メスバイパーが‘のけぞり’怯む。
一拍でバイパーに着く!
そして下方から‘魔力’を乗せた大剣を振り上げ斬り込む。
離脱。
バイパーは切り口から血を吹き出し後方へ倒れた。
が。
蛇ならではの‘うねり’で体勢を整え、頭をあげ‘攻撃方向’を向く!
「そこっ!」
‘既に’真横に控えた俺は、魔力を‘纏わせた’大剣を首に叩き込んだ!!!
ズカッッッ!
巨大な首が飛んだ。
轟音と共に巨躯が沈むも〜本体はウネリ続けていた。
安堵の息を吐く。
叩き切れた様だ!
武器屋のおやっさん、流石だね♪
数名が呆然しているものの、他の隊員が‘残った’オスのバイパーを討伐していく。
俺も数匹加勢する。
正面側の戦闘も問題ない様だ♪
日暮れを待たず‘バイパー討伐戦’は終了した。
サポート部隊が合流し窪地の‘縁’にてゲカ人の手当てを行なう。
俺は周囲の警戒をしている。
「よお!」
轟のリーダーだ。
「今回も助かったぜ!」
「あの‘メス’のバイパーはヤバかったな!
それに何だあの巨体は!??
ギルマスの‘懸念’通り、メスは‘凶暴化’するんだな。」
興奮気味に、かつ‘しみじみと’あの巨体の動乱を思い浮かべる。
「ああそうだな………。 間に合って良かったよ!」
足場の悪さと巨体を‘ものともしない’俊敏な攻撃に、俺は焦った。
傍から見れば、間一髪の滑り込みだったかも。
「そうだな♪」
「俺らは目の前のバイパーに手いっぱいで、見えてはいたが……………迎えなかった。」
バダルは、悔しそうな顔をして戦闘を振り返っていた。
「にしてもスゴい速さだな! 大剣の‘振撃’も見事だ。
大剣ってヤツもあんなに‘鋭く’振れるものなんだな。」
惚れ惚れした様子で語ってくれた。
「あはは。
嫁さん守る為、頑張ったんだよ♪」
「そうなのか? よっぽどの家柄なんだな〜嫁さんの家は。」
笑ってくれた。
‘深堀’もないし、参戦への‘避難’もない態度だった。
安堵だ♪
大ゲガをした隊員が数名いたが‘上級’ポーションのお陰で、死者は出なかった!
動ける隊員をメインに………とりあえず‘魔石’の回収を行なうコトに。
回収が終わり次第‘キャンプ地’へ撤退だ♪
素材の回収は‘別部隊’にお任せとのコトだった。
既に連絡が走っており、明日にでも来るそうだ!
夜遅く討伐隊は帰街した。
翌日の昼、ギルマスから労いの挨拶が入った。
元気な隊員達が‘宴会’をしていた為の、昼だ♪
「皆ご苦労だった!
やや危ない状況もあった様だが…………見事バイパーを討伐出来た♪」
「礼をいう!
昨日のうちに第一陣が、今朝方に第二陣の調査・回収隊が〜現地に向かった。
皆は明日、改めてギルドに集まって欲しい。
そこで結果報告をしたいと思う。」
ギルマスは、労いの言葉と現状及び追従の説明を述べた。
「改めてご苦労だった!」
「では。 〜飲み過ぎるなよ♪」
大歓声と共に‘宴会’は解散となった。
長くなってしまったので、次話との区切り調整とかしています。




