Love 珈琲♪
翌日。
朝食を摂った後、シフォンは宿を探しに行った。
一応、外観からの印象で幾つかチェックしておいた宿は知らせてある。
後はお任せだ。
メイドである彼女の分野だからね!
今の宿には昼食までの利用を伝えてあるので〜部屋内の片付けを終わらすと、馬車&馬の様子を見に行った。
暫く馬の世話をしていると、シフォンが帰ってきた。
無事、宿をGETとのコト。
流石です、シフォンさん♪
昼食後にチェックアウトだね!
新たな宿は東門方面にあった。
‘デュッセ’へ向かうにも、イザという時の離脱を考えてのコトだった。
ちなみに、俺がチェックを入れていた宿ではなかった。
少し離れた所の‘小振りで家族経営’の‘あったか空間’を謳い文句にしている宿だ。
夫婦OKとのコト♪
「‘尾行’はあった?」
「いえ。 尾行はありません‘監視’だけです。」
あったんかい、監視は!
「‘悪意’は感じられないので、知らないフリで通しています。
無闇に手を晒す必要はアリマセン。」
怖っええよ!
気配は兎も角~‘殺気’や‘悪意’なんてものは対峙しないと判らんよ。
ギルドを突いてやろうか?
チェックインした後、俺は出掛けさせてもらった。
‘バルト商会’の場所も調べておいてくれたよ、シフォンさん。
出来た嫁だ、今夜はたくさん可愛がってあげよう♪
(←懲りない奴)
‘バルト商会’は商人地区にあった。
まあ、この世界なら当然だよね!
バルト商会は中堅の上の方といった大きさの商会とのコト。
「こんにちは。」
店の見張りに声をかける。
「ご丁寧に。
どのような用件で?」
冒険者相手の受け答えの様だ。
「この街に来る途中で‘バルトルさん’と知りあいになりました。
この街に暫く逗留するコトにしたので、挨拶に寄りました。」
コチラも、冒険者也の答えをする。
「では、少しお待ち下さい。 繋ぎをとります。」
見張りは店内へ確認しに行った。
「おお、確かあなたは。
あの時は本当にありがとうございました。」
覚えていてくれた様だ。
更に感謝の礼を受け、店内へと案内された。
「では、改めて。
本日は何か入り用でしょか?」
‘暫く逗留’→‘日用品購入’の連想かな?
「えーと、昨日の朝ですね。
露店で‘コフィ’を見つけまして、店主に聞いた所‘商会’で扱っていると聞きました。
商会と聞き‘バルトルさん’を思い出し〜コチラで取り扱いがあるか訪ねにきたのです。」
「おや、お珍しい物をお求めで!」
「‘コフィ’は当方でも扱っております。 ‘ガルト’から〜‘アトラス’へと運んでいます。
お口に合いましたか?」
「ええ。 アレと同じ様なモノをよく飲んでいたんです。
で。
昨日見つけて居ても立ってもいられず…………お仕掛けて来てしまいました!」
上気気味で応える。
「おお、それ程に?
命の恩人の望みです、必要なだけ揃えさせて頂きます!」
「ありがとうございます!」
「後、お尋ねしたいのですが〜。
露店の店主からは‘粉’で仕入れているとのコトでしたが‘豆’はありませんか?」
「え?
‘コフィ’が‘豆’から出来ているとご存知でしたか?
これはこれは………。」
若干、渋顔になるバルトル。
「で。
どうして‘粉’ではなく‘豆’なのでしょうか、お尋ねしても?」
「いえ、単に飲み方なんです。」
「露店で飲んだコフィはかなり‘とろみ’があり、私の好みではありませんでした。
もっと‘とろみ’の少ない‘濃茶’くらいの感じの状態のモノを飲みたいと思いまして。
‘粉’でも出来ますが〜‘豆’からの方が手軽に淹れられるんです!」
俺は正直に自分の気持ちを伝える。
‘コーヒー’が飲みたいのだ!
「え? ‘抽出’の仕方もご存知で!?」
あれ?
そんな秘匿事項でしたか?
「私個人で飲むだけなので……………商売など行なうつもりはありません。」
一応、警戒を解く様な言葉を選ぶ。
「ふ〜。 そうですか。
いえ、このコフィは王都を始め各領地・街の富裕層向けの高級品なのです。」
「同時に、辺境伯様が手掛けているこの地の特売品であり‘専売品’なのです。
余りにもお詳しいので〜つい、勘ぐってしまいました!」
ああ。 なら納得、警戒も仕方ない。
「もう一度確認ですが。
グレイさんが‘個人的に’嗜好なさる、で間違いございませんか?」
「ハイ。
私が飲みたいだけです!」
この機を逃すか!
「ハイ、解りました。
特別にグレイさんにお譲り致しましょう。」
やっっっっった♪
「え〜と、少々お高いのですが宜しいでしょうか?
通常は‘日持ち’のしない‘粉’の卸なので。」
「ハイ♪
自分で飲む分なので、買える分量だけで購入します。
飲み終わったら〜注文してもイイですか?」
「もちろんですよ!
この領内なら~私の商会に連絡頂ければお送り致します。」
取り引き成立だ。
……………。
「所で。」
「つかぬことを聞きますが…………‘豆’からどのように‘抽出’なさるのか?
興味があります!」
目が力強い!??
「え〜と。 私の知っている方法は2つあります。
一つは‘布’で‘濾す’
もう一つは‘煮出す’ 〜〜〜〜です。」
「‘煮出す’です…………か? 詳しく聞いても?」
「あ、ハイ。
豆をですね、粗く砕き〜ポットで煮るだけです♪ 飲む時は網や布で濾して液体だけにします。」
「砕いた粗さ、豆と水の量、煮る時間で‘味’が変わります。
そこは好みと豆の焙煎度ですね!」
「焙煎?」
コレも知らない工程の様だ。
「生豆を‘煎る’コトを焙煎と言います。 煎り具合で味が全く違うんですよ♪」
以前を思い出し、なにか嬉しくなってきた♪
「ほー。
その様な飲み方が…………。」
「あの、すみませんがグレイさんの‘馴染みの’淹れ方を実際に見せてもらえませんか?」
「あー。
それは試してみないと‘どんな味’になるか判らないのですケド………。」
焙煎だけではなく、豆の‘種類’によっても味が全く違う。
「ハイ。 その辺りは何度でも確認なさって下さい!」
「私供は〜‘豆’からの抽出法は知らないのです!!!」
おお、スゴい食い付きだ!
「わかりました。
私も自分好みのコフィを飲みたいので〜何度か試させてもらってもイイですか?」
「ハイ、是非とも。」
「必要な物は? 直ぐに揃えます!」
バルトルさんはノリノリだ。
コーヒー愛飲家としては嬉しい限りだね!
この日、数ヶ月振りに‘コーヒー’を飲むコトが出来た♪
もちろん。
煮出し用のポットも買ってきたよ!
(込み込みで購入)
バルトルさん家でも‘コーヒー’が愛飲される事になった。
ヒューズで飲まれているコフィは‘粉’を煮出すコーヒーです。
まだコフィが飲まれる様になったばかり、という世界設定なので‘初期のトルココーヒー’という感じでイメージしています。
作者は飲んだコトないので間違っていたらすみません。
_(_ _)_
グレイの煮出しコーヒーは‘北欧風’のオリジナルです。
作者が若い頃、知り合いが淹れてくれた煮出しコーヒーをイメージしています。
違いとして
豆は‘とても粗い’粗挽きの豆(半殺し? 半壊の豆がゴロゴロしている!)
ヤカン状のポットで煮出す
粉カスを網で濾す(布でもよい)
濃厚で深い味わい、香りの強いコーヒーでした。
このコーヒーを飲んでから‘ストレート’ブラックでコーヒーを飲む様になりました!
ルドリウス伯はカウボーイ式orプレス式で淹れたコフィを‘濾過’して出荷しているイメージ。(←豆でも仕入れている)
濾過は‘口当たり’を重視してのコトです。
高級品ですから♪




