逃避行
宿へ戻ると、部屋にシオンさんが来ていた。
「‘シフォン’と言います、これからよろしくお願いします。」
‘旅装束’のシオンさんが頭を下げた。
宿の女将さんが挨拶にやってきた。
「馬車が用意出来たよ、何時かまたおいで♪」
御者台には武器屋のおやっさんが座っていた!?
「おう。 仕入れに行くぞ! さっさと乗りな。」
クイっと顎を振る。
脱力。。。。
馬車は乗車している人の‘確認’もなく〜街を出るコトが出来た。
暫く走ると一台の馬車が休憩していた。
おやっさんもその馬車に並べて休憩をとった。
馬車の主が挨拶にくる。
ガラの街の‘ギルドマスター’だった。。。。
「世話になった、その馬車は餞別だ! 馬も上物だぞ♪」
短い会話の後、ギルマスはおやっさんと共に街へと帰って行った。
>>>>>>>>>>
シフォンが操る馬車が街道を進む。
ルートは聞いているとのコト。
暫くは移動の日々だ。
馬車には旅に必要な品々が十分に積んである、助かるよ♪
今夜の夜営地には先客の馬車が数台泊まっていた。
俺が警戒していると、またもや向こうから挨拶に来た。
ダリルのギルドマスターと副マスターだった!
シフォンさんが出迎えているので、間違いないのだろう。
信用するしかない…………。
というか、俺は唖然としていた。
あまりの出来事の連続に。
あの時。 俺は‘さっさと’お暇したが〜。
ダリル側からすれば人と街に被害が出なかった事を、応援に駆けつけてくれた事を、関係者一同感謝していたとのコト。
街の為に助力を尽くしてくれた英雄らしい!
(←単にクリスが居たからの応援)
この夜営地はガラ・ダリル間にある内の一つ。
ダリルの街で管理しているので~安全性は非常に高い。
今日はギルドの演習との理由で貸し切りにしているとのコト。
食事も用意してくれた。
‘毒見’はシフォンさんが行なうとの申し出で、ココでも信用して頂くコトにした。
(何処まで信用したらイイのだろうか?)
食事が終わると。
ギルマスが一つの革袋と一枚のカードを差し出した。
「コレはあの時の‘特別報奨金’の一部だ、受け取ってくれ。
残りはカードに入っている。」
「オマエはギルドにも寄らず〜とっとと帰っちまった!
ギルドの口座からも受け取ってなかったろ?
明日になったら…………受け取れないぞ???」
そうだった。
俺は‘リュウ’ではなく‘グレイ’となったのだ!
「ありがとうございます。 頂きます。」
今日はこの為に来たのか?
感謝の気持ちとお金を、コチラも感謝を込めて受け取った!
重ね重ねの‘温かい人情’に感慨深く浸るも……………流石に‘眠り’はしなかった!
いい加減、心配し過ぎかね?
ちゃんとシフォンは寝かしたよ。
(←言い聞かせた)
この旅は‘逃避行’なのだから!!!!
今までの行動や選んだ数々の事柄が、リュウの命を永らえました。
初期設定ではクリスの父親との交戦を予定していました。
ダン君達について行ったら‘陰謀’に巻き込まれていたかも。
神様は手厚い待遇で転生させてくれましたが、以降の生き方にはノータッチなのです。
‘手紙’にもありましたよね!
転生仲間の中には命を落としている方が出ています。(←初期設定だけど)




