消失
ダン君達が帰還して二週間が過ぎた。
以前の生活に戻りつつある。
違うコトといえば〜クリスとシオンさんと過ごす夜が増えたというコト♪
女性と云えどもクリスは騎士である!
俺の執拗な攻撃にも慣れ始め、何度も何度でも対戦出来る様になった。
当然の如く。
戦闘型メイドであるシオンさんも俺と対等に戦ってくれる様になり、俺はとても清々しい日々を送れている♪
何度もいう。
丈夫な身体を選んだ俺、ぐっじょぶ!
神様、ありがとうございます!!!!
で。
頭ん中お花畑の俺に不吉な影が忍び寄った。
それは〜ギルドとクリスに届いた手紙であった!
勇者パーティーの研修結果に、俺の関与があったコトが知れ始めたのである。
(←勇者の教育指導者)
その内の、かなり厄介な面子の筆頭が…………クリスの父親であり、ココの領主その人である。
副マスの誤魔化しが悪手となり、クリスの功績を付き纏う俺が横取りしたという内容にすり替わっていたのである。
騎士館には娘を誑かす男の追求。
ギルドには功績を横取りされた事へのクレーム。
代官館にはクリスの身柄の保護である。
まるで犯罪者ですね、俺の扱い。。。。
「ああ、何かゴメンねー! どっかで情報操作があった。」
軽いノリで副マスが謝る。。。。
「君はあの国に目を付けられたんだね!」
「状況から、推進派と否定派の両方からと推測している。
君をスカウトしようとする部所
君のスカウトに難色を示す部所
見習いの急成長を喜ぶ部所
見習いの急成長を疎ましく思う部所
この国に敵意を持つ部所
そんなトコかな?
もうちょっとあるケド。」
………。
それって。
俺は犯罪者じゃなく、被害者じゃないかい?
「思いっきり内政に巻き込まれてないかね?」
副マスに確認してみる。
「うん。 ご愁傷さまだね! 」
間違いなかった。
「と、いうワケで。」
「真面目な話。
冒険者ギルドとしてはとれる行動が限られてしまった。
僕のおススメは〜君の存在を隠蔽する、という手だね!」
「君は勇者の所属する国
ここの領主(この国)
その二箇所に目を付けられている。
よって、この国を出てもらう。
今回の騒動に関係のない、第三国だね!
そして
その国で隠れ住んでもらう。
ほとぼりが覚めるまで。」
「ギルドが君に行なうコトは〜偽名でのギルド証の発行・消息の隠匿、だね!」
「サポートは追跡される恐れがあるから出来ない。
ギルドは徹底して探索の全てを止める。
ガラから先の情報は存在しなくなる。」
「ただし。
解ると思うが‘クリス’さんは連れて行けない。
リュウ君一人が望ましい!
最大譲歩として‘シオン’さんの同行だけは黙認する。
人数が増えれば情報が増える!
男女の二人なら‘夫婦’として世の中に溶け込める。」
「さて。
この場で決めてね!
迅速な行動が‘消失’成功のカギだよ。」
息を吐き……………頷いた。
「じゃ。 細かな指示。」
「君には隣国の‘アトラス’へ行ってもらう。
ココは‘ルドリウス辺境伯’の管理する直轄地だ。
ルドリウス〜‘ルルド’とは昔の知り合いでね、君を知らない事にしてくれる♪」
「君は‘旅人’、夫婦二人で何処からともなく流れ着いた。
冒険者ギルドでは‘秘匿’対象。
‘辺境伯’領地内でしか君は存在しない。
外へは‘別人’の所業として扱われる。
辺境伯直轄地は特区ともいえる。
他国は当然、同国の他領主も手を出せない!」
「‘暗殺者’くらいかな? ま、君なら問題ないねっ♪
君が蹴散らせば〜暗殺者も‘消失’してくれるよ。」
「偽名の希望はある?
シオンさんは後ででイイよ。」
「‘グレイ’で。」
「良い名前だねっ♪」
副マスは微笑み、笑顔で話を纏めた。
さて。
そろそろ第一章が終わります!
まだ章分けしてませんが。
ダン君達の所属国が元凶の騒ぎです。
カルカディオ共和国(仮)
最大、最強、勇者輩出No.1の強国。
聖女の国もココに含まれています。
人が多い分‘軋轢’もある、との考えから設定しました。




