それぞれの感触
捜索隊全員、誰一人欠けるコトなく街へ戻ってこれた。
ギルドへ帰還報告のみで、当日は解散。
翌日の昼食を探索報告にするとのコト。
昼食を食べ終わると‘報告会’が始まった。
クリスさんがメインで話す。
クリスさんが不在の日もある事から、マークさんとギルバートさんの補足が入る。
「ふむ、空振りに終わったか………。次は冒険者の捜索結果だ!」
ギルマスが進行する。
それを受け、副マスが結果を発表する。
「〜との事から。
オーク集落から南側にかけての範囲での驚異は少ないと考えられます。」
副マスも結論付ける。
「よし。」
「両者の結果を受け、この度の警戒体制は終了するコトにする!
今後は定期的な偵察だけとするが…………冒険者達や商隊からの異変に気を懸ける様に。」
「では、解散。」
報告会議は終了した。
「リュウ君、この後良いかい?」
副マスに呼び止められる。
「はあ。美味しい紅茶が付けば♪」
このヒト相手に断る事は悪手だ。相応な態度で接しよう。
「もちろん。お菓子も付けよう♪」
相変わらずの笑顔だ。。。
「ふ〜。
さて、君の感触はどおだい?」
紅茶を一口飲んでから副マスが訊いてくる。
「実に香りの良い、程よい渋みのある好みなお茶です♪
色もキレイですね!」
ボケてやった。
「おお!? キャラ変えた?」
気にいった返しだった様だ…………。
「改めて。どお?」
笑顔は止めないんだ、このヒト。
「んー。 魔物が居なさ過ぎる様に感じ…………る?」
「尤も。俺がこの街に来たのも、冒険者として山に入るのも、ココ最近のコトです。
比べる事が出来ません!」
感じていた‘違和感’を告げる。
「うん、流石だね♪ 僕も同じ感想だ!」
全く悪びれてないよ、このヒト。
ギルマスの判断どおするの?
「魔物が少な過ぎて不気味だよねぇ~。リュウ君も警戒を頼むよっ♪」
やっぱ有能だよ、このヒト。
美味しい紅茶とお菓子を堪能した後、いつもの武器屋へ顔を出す。
「おう、久し振りだな! 山歩きは終わったのかい?」
このヒトも〜なかなかですな♪
「ハイ、山歩きは偶にで良いそうです! この期に剣のメンテをお願いします。」
さり気なく情報を出す。
「そうか。」
「…………急ぐか?」
「早い方が助かります!」
あ〜あ。
やっぱ解ってるよ、このヒト♪
剣を預けながら、追撃をカマす。
「何か良い剣入荷してない? また、欲しくなっちゃったんだ!」
「おう。
コイツなんかどおだい?」
大振りの両手剣が出てきた。
「コレなら思う存分振れるぜっ!」
俺に大立ち回りをさせる気だ…………。
「特別に分割でイイぞ♪」
ニヤリと語りかける。
振らせてもらう。
重い。
でも、存分に振り回せるねっ♪
俺もニヤけてしまう。
迷わず買ってしまった。
今までも変な感覚がある時が偶にあった。
変な予感ほど、よく当たる………。
霊感に関係するのか?
次はポーション屋だ!
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数日後。
俺はクリスさん達と夕食を楽しんでいた。
「失礼します。緊急の知らせが入りました!」
ギルドの職員がやって来た。
「緊急? して、内容は?」
クリスさんが尋ねる。
「ハイ。
ダリルの街に‘スタンピード’が発生しました!」
「ガラにも応援要請が打診されました。」
「何っ!? ダリルに?」
「規模は?」
「種族は?」
クリスさん、マークさん、ギルバートさんが叫ぶ。
「ハイ。
1000体程の‘三級レベル’。
オーガを中心に、ゴブリンやトロールも確認とのコト。」
「皆、出撃の支度を!」
「三級ならば直ぐに陥落はしまい。
だが、トロールがいる!
あの高さと力は驚異だ、防護壁が破られるかもしれん……。
今夜の内に出るぞ!!!!」
マークさん、ギルバートさん達が食堂を出て行く。
「リュウ。 君も来てもらえるか?」
強い眼差しのクリスさんに、俺は頷く。
宿に戻り支度をする。
防具を着てから、大振りの両手剣を眺める。
トロールに通用するのか?
ガ○ツ先生に学ぶとするか…………。
某ファンタジー漫画を思い出す♪
ギルドの扉を開く。
職員が慌ただしい。
冒険者は〜思ったより居ない。
見覚えのある職員と目が合った。
「リュウさん、副マスの部屋へどうぞ。」
流石だね♪
「やあ。準備万端だね♪」
やっぱ笑顔だ………。
「馬車を用意してあるよ。
食料と武器を積んどいたから〜思いっきりヤッてくれてイイよ!
背後は得意でしょ?」
何危ない発言してんの?
後ろからは好きだけど。
「冒険者の応援部隊は翌朝に出発する予定。
早々にイッてもOKだよっ♪」
あー。
ハイハイ。
激しくやったら心臓止まっちゃうよ。。。。
(この身体ならイケるか♪)




