88 採取依頼受注
おれはトロンハの冒険者ギルドに転移して掲示板でマイナスアップルの依頼票を見つけた。これか。これをはがして受付カウンターに持っていけばいいんだな。
「これをお願いします」
「はい。リョーマ様、お預かりいたします」
受付担当は昨日登録した時のウーナだった。
「ウーナさん、名前を覚えてくれてたんですね。ありがとうございます」
「はい!私はリョーマ様の担当なので当然ですよ!本日はイリス様からの依頼のマイナスアップルを受注してくださるんですね!この依頼はなかなかさばけないだろうと考えておりましたので助かります。では、リョーマ様の気持ちが変わらない前に受注処理いたしますね」
ウーナさんはニコニコしながら受注処理を完了したようだ。おれは受注票を受け取りながら質問をきた。
「ちなみになんですが、何故この依頼をさばくのが難しいんですか?」
「はい、実はマイナスアップルは山の深層にしか自生しないんです。なのでこのあたりでは採取が非常に困難なんです」
「あー、そうなんですね」
「これが受注票ですので達成時に依頼者のサインをもらってくださいね。報酬はこの受注票と交換になるので無くさないように気をつけてください」
「はい、わかりました」
受注票を無事にもらったのでおれは冒険者ギルドの扉からリゲルさんの研究室に転移した。
「受注票もらってきました」
「リョーマお帰り」
「リョーマ君見せてもらえるかな?」
おれはミゲルさんにトロンハの冒険者ギルドで受け取ったマイナスアップル採取の受注票を渡した。
「たしかにトロンハの冒険者ギルドの受注票だね。そしてマイナスアップルだね。わかった、君が転移出来ることは本当の事のようだ。信じるよ」
ふうー、信じてもらえたようだ。
「リョーマ、じゃあマイナスアップルの採取は頼んだわよ」
イリスはそう言ってニコニコしている。あ、やっぱりこれはこれで採取しなきゃいけないんだな。
「イリス、ちなみにマイナスアップルって何?」
イリスは答え辛そうな声でもごもごと何かを言ったがきこえない。その様子を察してミゲルさんが代わりに答えてくれた。
「リョーマ君、マイナスアップルというのは果物だよ。森の深層で採取出来るもので痩せ薬の素材になるんだ。ポーション作成スキルレベル4で作成が出来るね」
……うん、イリスのイリスの目的はわかった。イリスお菓子食べすぎだもんな。
「そうですか。とりあえず採取は後にして、話を戻していいですか?」
「そうだね。イリスもいいかな?とりあえずこれをあげるよ」
ミゲルさんは右手の上にポーション瓶を出してイリスに渡した。
「僕が作った痩せ薬のストックだよ。トロンハでは採取出来ない素材だから冒険者ギルドに依頼を出したんだろ?」
「師匠、ありがとうございます!はい、ストックが切れてましたので依頼を出したんです」
うん、核心からは少し離した言葉だ。
「ま、このあたりの山にはマイナスアップルもマイナスオレンジもマイナスチェリーも有るからリョーマ君は落ち着いたら採取に行ったらいいよ」
「そうですか。わかりました。それでは、転移で移動出来ることは証明出来たと思うので、世界樹の近くに安全に転移出来そうな場所がないかご教示頂きたいのですが心当たりは有りませんか?」
「そうだね。近くのエルフの里が良いと思う」




