85 手土産
本日2回目の投稿です(^^♪
テーブルの上に満杯の大きいコンビニ袋が2つ置かれた。
「師匠、リョーマからよ。どれも本当に美味しいから早速食べて見てください」
「おお、かなりの量だね。これ全部がお菓子かい?というか、これはリゲルの品じゃないね」
「あ、師匠わかりますか?実はリョーマは異世界人なんですよ。地球という世界の日本というお菓子の国出身なんです」
ん?お菓子の国ではないな。
「イリス、日本はお菓子の国ではないよ。お菓子も作っているだけだからね」
「あら、そうだったかしら?まあいいじゃない、美味しいお菓子を作っているんだから。さ、師匠食べてください。あら、でも師匠には少し多いかしら?そしたら私も一緒に食べますよ。ええ、少しずつたくさんの種類を食べた方が楽しいですよね!」
「……リョーマ君、すまないね。イリスは昔からお菓子のことになると頭が少し緩くなってしまうんだよ。ま、普段は優秀だからいいんだけどね。けれどもこんなにまでなるとはよっぽど美味しいお菓子なんだろうね」
リゲルさんはイリスを見て苦笑している。
おれもつられてイリスを見てみると以前と同じように微笑みながらコンビニ袋を凝視している。今にも飛びかかりそうだ……
「ははは……そうみたいですね……。イリスには丁寧にポーション作成を教えてもらっています。おかげで中級魔力ポーションまで作れるようになりました」
「そうかい。なら良かったよ。せっかくだから一緒にリョーマ君の持ってきてくれたお菓子を食べようか。このままこのお菓子をスタッフに渡したりしたらイリスに恨まれそうだし……イリス、おすすめを教えてくれ、みんなで食べようか」
「はいっ!師匠!私のおすすめはこれ全部です!だから全部食べましょうっ!」
そういうとイリスは袋からお菓子を取り出して持ってきた大きな皿にどんどん載せて行った。
「ハハハ……これは止まらなさそうだね」
「そうですね……」
ミゲルさんとおれはお菓子に取り憑かれたイリスを見ながら皿の隅から少しずつお菓子を摘んで食べた。
「うん、本当に美味しいね。それにこの包装はリゲルには無いものだね。たしかにリョーマ君は異世界人のようだ。チキュウのニホンだったかな?」
「はい。先程イリスが言っていた通り私は地球と言う星の日本という国から来ました」
「そうか。異世界人のリョーマ君が何故リゲルに居るのか、何故イリスの弟子になっているのか興味は尽きないが本題をきいておこうか。今回君が僕を訪ねてきたのはどうしてだい?まさか表敬訪問というわけでもないんだろう?」




