68 涼馬の旅立ち
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「すみません。よろしくお願いします」
龍翔と梨央に留守番をしてもらっている間に妻のお母さんを迎えに行ってきた。妻の実家は車で2時間弱のところにある。おれは今日から美玲を探しに行くので美玲のお母さんに自宅に来てもらって龍翔と梨央の世話をしてもらう。妻のお母さんは先月末に務めていた会社を定年で退職していたので時間が有るのだ。
「涼馬さん、今回は本当にごめんなさいね。美玲はいったいどこに行ってしまったのか。」
「いえ、隣に寝ていたのに気が付かなかった私が悪いんです。なんとか美玲を見つけます」
「よろしくお願いしますね、涼馬さん。その間龍翔と梨央はちゃんと見ておくから」
「これは食費等の生活費です。他にも何かあったらこれから出してください」
おれは50万円をお義母さんに渡した。
「では、探しに行ってきます。龍翔と梨央のことよろしくお願いします」
おれは家のドアを開けて石原さんの部屋に入った。
「神木さん、いらっしゃいませ」
「石原さんこんにちは。これからリゲルで妻の美玲を探しに行きます。情報ありがとうございます」
昨夜おれは石原さんの部屋を訪ねて美玲が消えてしまったことを相談していた。美玲のいなくなり方がまるで転移したかのようだったからだ。そして、石原さんの魔道具で美玲は死んではおらず、リゲルに居ることがわかった。場所の特定は出来なかった。しかし、おそらくフルーレティの元だろうと想像したのだ。リゲルで美玲と繋がりがあるのはフルーレティだけなのだ。
「はい、承知致しました。ただ、無理はしないでくださいね。現在神木さんは武術系の才能は発現していないのですからね」
「ええ、その辺は考えています。私も戦ったりするつもりは無いですよ。とりあえずはイリスの師匠に会ってフルーレティの居場所を教えて貰うことからはじめますし」
「そうですか、そしたら私からもサポートとして何かさせていただきます。美玲さんからは美味しいお茶とバームクーヘンをいただきましたからね」
「いえ、あれは御礼なので気にしないでください。でもそのお気持ちは有難く頂戴します。ありがとうございます」
「そうですか、ですが神木さんはリゲルの常識にもまだ疎い部分も有るでしょうしおひとりでの人探しは心配ですね」
たしかにその心配は有るな。せめてイリスの師匠に会いに行くのにイリスも連れていけたら……。あ、そうだ!
「石原さん、この登録証のバングルなんですが、移動には私ひとりしか使えないですよね?これを複数人で使えるように出来ませんか?それが出来たらイリスの師匠に会いに行く時にイリス同伴で行けるので話が早くなると思うんです」
「たしかにそうですね。ではそうしましょう。念の為神木さんの他に2人同伴出来るようにしますね」
「ありがとうございます!」




