53 呪いの詳細
「ただいまー」
金曜日の夜、サラリーマンとしての仕事を終えて自宅に帰ってきた。
ガチャ
「パパおかえりにゃー」
「梨央ただいまー」
「今日はカレーライスだにゃ!早く食べたいにゃー」
「お、カレーライスか!いいね、すぐに食べよう!」
「涼馬さんおかえりなさい、ご飯出来てるから着替えてきてねー」
「はーい」
おれが着替えて席について家族みんなで夕食を食べた。
「美玲の作ったご飯は美味しいなー」
「涼馬さんありがとう。今日のカレーには普段の倍の時間をかけたからね!」
「ママ最近体調良いもんね」
「ママが元気なのはいいことだにゃ」
「涼馬さんの薬が効いているのよ!今週は本当に調子良かったのよ」
「おれの薬が効いて良かったよー」
けど、おれの薬が効くってことは異世界からの呪いの可能性が高いってことだから本当は良いとは言えないんだよな。まずは鑑定だな。
夜10時 龍翔と梨央は風呂に入って自分の部屋に眠りにいった。おれも美玲もさっき風呂に入って寝る準備は整った。そろそろはじめるか。
「美玲、ベッドに行こうか」
「うん……、わかりました、涼馬さん元気だね」
うん?何かまちがえているか?
「前に言った鑑定のこと覚えている?」
「……うん、覚えているよ!調子の悪い原因がわかるかもしれないんだよね」
おけ、伝わったみたいだ。
「そうだね。特に痛くなるとかは何もないから安心して」
「うん、わかった。じゃ、涼馬さん私を診てください」
診てくださいってなんか微妙にドキドキする。なんでだ?あ、お医者さんごっこっぽいのか!うん、おれがバカなだけだな心を落ち着かせて鑑定しよう……。
「うん。美玲は楽にしてて」
美玲はベッドのヘッドボードに身体を預けて足を伸ばしている。うん、月明かりに美玲の顔が照らされていて綺麗だ。
おれは美玲の右手を手に取り鑑定スキルを使った。
鑑定
美玲の右手から文字が浮かびあがっておれの目の前のスクリーンに情報が現れた。
名前:神木 美玲
年齢:35
性別:女
状態:魔力欠乏中 呪い抵抗中
職業:主婦
才能:
称号:元聖女
あー、やっぱり呪いがあるな。てか称号の元聖女ってなんだ?美玲は教会とかに勤めた経験はないと思うけど……。
とりあえず呪いか、呪いについて更に鑑定しないとな。おれは呪い抵抗中の箇所に意識を集中した。
名称:消滅の呪い
呪い元:リゲル フルーレティ
このフルーレティっていう奴がが美玲を呪っているのか。てかリゲルにいるんだな。次は消滅の呪いについてだ。
消滅の呪い:魂魄を消滅させることを目的とした呪い。対象者の魔力が無くなった際にランダムで消滅の呪いは発動する。発動した場合魂魄は消滅する。魂魄保護ポーション、魂魄治癒、解呪の祈り等が有効。呪い元が絶命、封印された場合この呪いは弱化する。




