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49 中級魔力ポーション

「中級魔力ポーションはね、左右の手で魔力結晶をあつかう必要が有るわ。」


イリスはそう言っておれに2個の魔力結晶を渡してきた。


「まずは、魔力結晶の魔力を使って魔力水を作りなさい。」


おれは左手に魔力結晶を持って、魔力結晶の魔力で魔力水を作った。


「ここからよ。次は魔力草10本の特性粒を作って。」


左手の魔力結晶に自分の魔力を突き刺す。だけど、突き刺す魔力の線は1本では魔力草10本に魔力結晶の魔力を流せない。だから、突き刺す魔力の線を1本ずつ増やして10本の魔力の線を魔力結晶に突き刺した。そして、その10本の線の先端をひろげて結晶内を先端に向けて魔力を押す。すると先端から10本の魔力線が飛び出した。その線を作業台の上の魔力草に合わせる。

すると青い特性粒が出来上がった。


「いいわね。そしたら次は右手に魔力結晶を持って魔力球を作って。出来上がったら左手の魔力結晶を持ったまま魔力草を持ち上げて、魔力球に特性粒を移すのよ。」


おれは右手に持った魔力結晶を手の平にのせて、魔力結晶に魔力を突き刺す。そして、さっき作った魔力球と同じ水のイメージで少しずつ魔力球を作っていった。


「出来た。」


魔力球はさっき作れるようになったばかりだけど、10回連続で成功させている。いくらか慣れてて良かった。じゃなかったら魔力結晶の魔力で魔力球を作るなんて不可能だったと思う。少しでも迷いが出来たらすぐに失敗してしまうような繊細な魔力操作が求められる作業だ。心をどこまでも落ち着かせつつ、明確なイメージを持ち続けないといけない。


「いいわ。じゃ、特性粒を魔力球に移して。」


おれは左手に持った魔力草を魔力球に突き刺した。その瞬間魔力球は青く変わったので魔力草を引き抜く。


「最後ね。さっきのように特性粒を濃縮してこのポーション瓶に入れるのよ。」


おれは魔力球の中心に魔力草の特性粒を集めた。瓶の口の大きさよりも小さい青い宝石のようになった特性粒の塊がポーション瓶の口の中に落ちていった。その瞬間ポーション瓶の色が青くなった。その様子を確認しておれはポーション瓶の蓋を閉めた。


「リョーマ、おめでとう。こちらも成功したわね。あなた、なんだかんだでまだ1度もポーション作り失敗してないわね。さっきあのままやらせて失敗させたら良かったわ。」


イリスがつまらなさそうに笑った。


「ふぅーー。いや、ギリギリだったよ。イリスの教え方が良いんだよ。本当にありがとう。」


おれは身体の力を抜いて丸椅子に座り込んだ。


「ま、そういう事ね。今の感覚を忘れないうちにもう9本作ってみて。」


「……わ、わかった。頑張るよ。」


その後ひーひー言いながらなんとか更に9本の中級魔力ポーションを作りきっておれは倒れた。

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