44 呪い元について
「石原さんこちらをお願いします。」
おれは魔石を石原さんに渡して報酬を貰う。
「はい。本日は201万2千円です。ありがとうございます。」
「ありがとうございます。それと昨日の鑑定スキル教本を読み込みまして鑑定スキルレベルが5になりました。これで、もしも妻が呪われていて呪い元が異世界にあっても確かめられそうです。」
「早速読み込まれたんですね。鑑定スキルの成長おめでとうございます。」
「はい。週末に妻を鑑定したかったので出来るだけ早く鑑定スキルレベルを上げたかったんです。しっかりと鑑定スキルを使うためにスキルレベル5の鑑定に慣れる必要もあるかと思いまして。」
「たしかにスキルの使用に慣れることは大事ですね。体調不良の原因次第で対処方法も変わってきますしね。ところで、神木さんの奥様が実際異世界からの呪いを受けていた場合、神木さんはどうされるおつもりですか?」
……あ、考えてなかった。あれ?どうすればいいんだ?いや、とりあえず呪いで魔力を削られている状態なんだから魔力ポーションは有効そうだな。あ、それと呪いの種類がわかったらそれに合わせたポーションを使えばいいのか。そして呪い元が人間ならそいつに呪いをやめさせなければいけないな。てか、美玲の前世の知り合いの呪いの可能性が高いんだったな。ということは、そいつは生きてるのか?いや、死んでても続く呪いなのか?
「あ、あの……、とりあえずの対処方法としては下級魔力ポーションを飲んで貰って抵抗力を高めて症状を改善します。そして呪いに合わせた治療ポーションを飲んでもらます。そして呪い元があればそれに対処するってことになりますかね。呪い元が死んでいる可能性ってありますか?」
「そうですね。対処方法としてはいい思います。それと呪い元が死んでいる可能性は低いですね。低いですが、強力な呪いは呪い元が死んでも長く残りますので可能性が無いとは言えないとこです。また、生きている場合は相手は明らかに長寿なので人間では無いでしょうね。」
「人間じゃない場合というと、コカトリスとかの魔物ってことですか?」
「いえ、コカトリスはそんなに寿命が長くないのでもっと長命で強力な魔物かもしくは魔族、エルフ等が候補になりますね。」
あー、魔族やエルフも居るのか。
「なるほど、長命な種族が居るんですね。あと、呪い元が死んでいる場合はやめさせることが出来ないですよね。この場合は対症療法を続けるしか手はないということになってしまいますか?」
「いえその場合は、呪いに対する治療ポーションが働いてその呪いは打ち消されると考えていいと思います。」
あー、なるほど。出来れば相手には死んでいてもらいたいな。
「ただ、おそらく呪い元は生きています。というのも呪いの相手が生まれ変わっても呪いが継続しているのは、呪い元が生きており過去に放った呪いの力が衰えていないからだと言えます。なのでまずは鑑定で相手を確かめるのことが重要ですね。」
「はい。アドバイスありがとうございます。」




