42 鑑定スキルレベルアップ
翌日仕事の待ち時間を利用して鑑定スキル教本を読み込んだ結果、おれの鑑定スキルは飛躍的なレベルアップをとげた。
「鑑定」
いや、別に「鑑定」って言わなくていいんだけどとりあえず言う。おれは自分の右手を見て鑑定を使った。すると右手から20cmの高さまで文字が浮かび上がって寄り集まる。そしておれの視界の正面にスクリーンが現れて鑑定結果が表示される。
名前:神木 涼馬
年齢:37
性別:男
状態:健康
職業:サラリーマン 見習い薬術師 鑑定師
才能:魔力操作LV3 ポーション作成LV2 鑑定LV5
称号:
これがおれの鑑定結果だ。他にも種族、レベル、体力、魔力、攻撃力、防御力、俊敏性、知力等も表示出来るが戦わないおれには不要だから非表示にしている。称号については、組織での役職が表示される。うん、残念ながらおれは平社員だから表示されないよ……。いや、おれの役職はどうでもよくて営業先で相手の役職がわかる便利な機能でした。あと、ネットのハンドルネームとか芸名とかも名前1、名前2、名前3という風に表示することも出来るけど消している。
この【状態】の部分が大事なんだ。本当に申し訳ないんだけど、おれは職業柄毎日病院やクリニックに行っているので、病院の会計前で待っている患者さんを勝手に鑑定させて貰って状態にどんな表示がされるか確認させてもらった。その結果、ここも非常に細かく状態を表示出来ることがわかった。とりあえず、病院にかからなければいけないような状態に関しては病名で表示されるように設定して、問題なければ健康と表示されるようにした。
つい昨日までの鑑定能力からはもはや別次元のものとなっている。これなら美玲を鑑定することで呪いかどうか、更には病気ならなんという病気なのかまでわかるようになった。そして、もしも呪いなら誰からの呪いかまでわかると思う。
あ、そうだ。美玲はおれの作った整腸剤を飲んで調子が良くなったんだから、とりあえず今週末におれが帰るまでは整腸剤を毎日飲んで貰おう。
『こんばんわ!調子はどう?』
ピコーン
『涼馬さんこんばんわ!調子は悪いよ(✽´ཫ`✽)』
『そっかー。この前焼肉行った時整腸剤飲んだ後調子良かったよね?もしかしたらあの薬に美玲の体調を良くする成分が入っているんじゃないかと思ったんだー。』
成分というよりも魔力なんだけど、魔力も成分なのかな?
ピコーン
『たしかに、あの後の土日は調子良かったかも(*゜◇゜)』
『でしょー!だからこれからしばらくあの整腸剤を食後に飲んでみない?もし良くなったら儲けもの位の気分でねー。』
ピコーン
『そうね、涼馬さんの作った薬だから愛情が入ってるもんね!(ハート)』
『めっちゃいれたよー(^O^)』
ピコーン
『そしたら飲む!(ハート)』
『うん!試してみてー。もしも逆に悪くなったりしたらすぐ飲むのはやめるんだよー。』
ピコーン
『わかったよー(^-^)涼馬さんは今日も副業だもんね。頑張ってきてねー。』
『うん。頑張ってくるよー!またねー(^-^)』
ピコーン
『うん!またねー(*´ω`*)』
よし、今週末家に帰るまで異世界副業しっかりやってまた稼ぐぞー!




