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39 鑑定スキル教本

イリスが出て行った後、おれは作業台でいつもの流れでポーションを作った。下級治療ポーション30本、下級魔力ポーション5本、毒消しポーション50本、石化治療ポーション50本。とりあえず、必要と言われている分は作り終わった。


まだイリスは帰ってこないから追加で作ろう。下級治療ポーションを追加で90本、下級魔力ポーション15本作った。


うーん、そろそろイリスが出て行ってから4時間近くなる。偶然か今日は客が来ないからポーション作成に没頭出来てトータル240本作ってしまった。これ以上作っても毒消しポーションと石化治療ポーションを冒険者ギルドに納品するまでは置き場所に困ってしまうな。


カランカラン

「リョーマ戻ったわよー。待たせたわね。言った本も見つけてきたわ。」


おれはイリスを迎えにカウンターにでた。


「おかえりイリス!本を見つけてくれてありがとう!」


イリスは持って行った鞄をカウンターに置いて中から本を1冊取り出した。


「これよ。鑑定スキル教本よ。はい、どうぞ。」


「ありがとう!早速読んでみるよ!」


「えぇ、ちなみにこれ金貨3枚だからよろしくね!まあ、昨日と同じくらいポーション作ってくれたら相殺してあげるわ。さて、どれくらい出来てるかしら。」


イリスはそういって作業部屋に入っていった。


「心配不要だったわね。金貨3枚と銀貨60枚分のポーション作ってるじゃない。金貨3枚分は相殺して銀貨60枚分を渡すわ。」


「今日の分はいいよ。イリスのおかげでこの本を手に入れられたんだから。」


「まあ、たしかに私が探しに行かなきゃ手に入らなかったわね。けどあなたには助けられているわ。それにあなたはお金が必要なんだし、教本を購入する分の働きはしたんだから貰っておきなさい。」


うーん。今日は貰わないつもりだったけど、イリスはポーション作成代金と相殺してくれるつもりだったんだな。うん、ここで下手に格好をつけてもダメだな。


「わかった。ありがとう、イリス。」


「いいのよ。はい、銀貨60枚。とりあえず今日はこの本を手に入れたってことで終わりにして休みなさい。私もリョーマが作ったポーションを冒険者ギルドに納品してくるわ。」


「うん、わかった。魔石を買って帰るよ。ありがとうね。じゃ、また明日。」


「えぇ、また明日ね。」


おれは魔石を銀貨60枚分購入して石原さんの部屋に向かった。

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