27 魔力草
土日の2日間で家族で薬の効果を確認した。
そして日曜日の夜おれはイリスの店でポーションを作っている。
「リョーマ今日もよろしく頼むわ。」
「こちらこそよろしく!」
「うん。それと、今日から教本2の薬も作るでしょ?材料は準備しておいたから、下級治療ポーション作ったら声かけてね。」
「わかった。ありがとう。」
おれはもはや慣れた下級治療ポーション作りをさっと終えてイリスに声をかけた。
「あら、30本だと本当に早くなったわね。そしたら教本2の薬の作り方を教えようかしら。」
「ありがとう。そう言えばこの前貰った教本1の薬は凄い効果だったよ。」
「そう?一般的な薬だからそれなりの効果は有るわね。そっちの世界の薬とは違うから、使うなら使い分けていけばより良いと思うわ。」
「そうだね。今度は買うからよろしくね。」
「そうね。リョーマなら、素材の原価で良いわよ。まあ、ポーション作成代金と相殺しようかしら。」
「あ、それは助かるよ。」
「わかったわ。」
ここで作った薬の効果には満足した。特におれはいびきをかかなくなったおかげか、寝起きが凄く良く良くなった。
「じゃ、ポーション作成レベル2の練習をしましょうか。」
「よろしくお願いします。」
「じゃあ、説明するわよ。まずレベル2の基本は下級魔力ポーションの作成よ。魔力ポーションの作り方は治療ポーションとほとんど同じよ。治療ポーションは自分の魔力を使って薬草で魔力特性結合を作って特性を魔力水に溶かしこんだわよね。同じように、魔力ポーションは魔力草の特性を魔力特性結合で結合粒として分離してポーションを作るわ。ただ、魔力草に流し込む魔力と魔力水を作るのに使う魔力は魔力結晶に内包されている魔力を操作して使うわ。そうしないと薬術師の魔力が足りなくなってポーションを作りきれなくなるわ。ま、魔力を回復させるポーションだからたくさんの魔力が必要ということね。」
なるほど、魔力結晶といういかにも魔力がたくさん含まれていそうなものを使うことで魔力を回復させられるポーションを作れるってことね。
「わかった。ちなみに魔力草ってどんな特性が有るの?」
「魔力草の特性は、魔力を蓄えておいて自身の魔力が少なくなったらその魔力を放出するってとこね。この特性も本来は魔力草が自身を魔力欠乏から守る為に獲得した能力でしょうね。」
「わかった。ありがとう。」




