25 薬の効果
「涼馬さん、さっきの整腸剤凄い効果だったね。だからいびき止めは絶対使ってね。」
うん。使うよ。使う予定だったよ。けど、真顔でお願いするのはやめてっ……。悲しくなってしまうよ。
「う、うん。使う予定だよ。」
「良かったー。最近疲れてるでしょ?涼馬さん最近寝ている時また息止まってるよ。この前数えたら40秒止まってたし、息しだした時は凄く苦しそうに空気吸ってたよ。私は心配してるんだからね。」
あ、うるさいからって言われるわけじゃなかったのか。うん、美玲は優しいな。
「わかったよー。いびき止めは必ず飲んでみるよ。」
「うん。効果あるといいね!」
「そうだねー。さっきの整腸剤くらい効果あったら睡眠中1度もいびきかかないかもしれないしね。」
「うん。涼馬さん、いい薬作ったね!」
「ま、まあね。もっと凄い薬もこれからも作ってみるから期待しててね。」
「あー、調子にのってるなぁ。そんな涼馬さんは嫌いだよ。」
「またまたー、嘘つきめ!おれは愛してるよ。」
「……私だって愛してるし。」
じゃ、寝るか。
アオーン
翌朝
「涼馬さんおはよー。もう朝だよー。」
「あ、おはよ。うーん、なんか頭がスッキリしているなあ。」
「ほら、昨日のいびき止めの効果じゃない?朝まで1度もいびきかかなかったし、息も止まらなかったよ。」
「おー。効果あったんだね。てかこんなにスッキリした目覚めは久しぶりかもしれない。」
「スッキリしたのは眠ったってだけかなーー?」
「美玲のおかげかもねー。」
「ふふ、私も今日は凄く体調がいいのよ。涼馬さんのおかげかな。もうごはん出来てるから食べましょ。着替えてきてね。」
美玲はニコニコしながら寝室を出ていった。おれも着替えてすぐに居間に向かう。
「龍翔、梨央おはよう。」
「パパおはよ!」
「おはよぉだにゃ!」
「2人とも今日も元気だなー。」
「あれ?パパなんか髪濃くなったんじゃね?」
「お、そうか?」
「ホントだにゃ。つむじの辺りの毛のボリュームがアップしている気がするにゃ!」
梨央が背中によじ登ってそう報告してきた。
「まぢかー。育毛剤使った効果だな!」
「パパの持ってきた薬超速攻だな!」
「まあ、パパはもともと髪は薄くなって無いから、育毛剤が効きやすかっただけかもしれないけどな!」
「……う、うん。」
「……ほら、あなたごはん食べちゃって。」
今の間はいったい……。ま、まあ気を取り直してごはん食べよう。そして今日と明日は他の薬の効果も体験してみよう。




