横断歩道と携帯電話
横断歩道で信号待ちをしていると
後ろから飛んできた携帯電話に私はぶつかった
「いてぇ・・。」
と思わず声が出た
後ろを振り返り
「だれだ・・。俺にめがけて携帯電話を投げつけてきたやつは」
と怒りを込めて投げてきた方向に声をかけるが誰もいない
「だれだよ・・。こんな悪戯をする奴は・・・。」
とボソっというと
又携帯電話が私にめがけて投げてくる
「おい!だれだよ・・・。いい加減にしろ!」
と振り返ってもやっぱりいない
信号が青になると今度は目の前から携帯電話が飛んできた
「あぁ?またかよ・・・。いったいだれだよ!」
っとつぶやく私、すると
「私の携帯電話しりませんか?」
と目の前から声がする
私は飛んできた携帯電話を手に取ると
「もしかして・・。これかな?」と電話に向かって言う
「はい。それです」と声がする
「君はどこにいるのですか?」と伝える
「目の前にいますよ!ほら・・・。目を背けないでこっちをみて・・・。」
私はゆっくりと顔を上げると
歩行者信号機が点滅すると同時に軽快なリズムが鳴る
「あぁ・・・。君はそこにいたのね!」と私は納得した。
投げつけられた携帯電話を握る
そして元気よく出勤した。