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第17話 願い

パシャ・・・


敬幸の手を離れたボールはゴールの網を掠めてそのまま地面に向かって行く。

見事なエアボールだった。。


「・・・・・」

「・・・・・」

「え〜っと・・・」

「もしかして、敬幸ってプレッシャーに弱かったりする?」

「あははははぁ〜・・・」

「ナイスプレッシャー!!!」

「あ〜・・・ワンモアチャンスプリーズ」

「だぁーめ♪お願い何にしようかなぁ〜♪」

俺、今日大切な何かを失ったのかもしれない・・・




「で、何でお前がここにいるんだ?」

「だって、何でも言う事聞いてくれるんでしょ?」

「いや、だからってこれは・・・」

散歩から帰った俺と香織は(言うまでもないが無理矢理腕を組まされた)今俺に宛がわれた寝室へと戻っていた。引きつった表情をしているであろう俺のベッドの中には何を思ったか香織が潜り込んでいる。


「あのな、いくら無邪気にしてたって無理なもんは無理なの!」

「男らしく一度約束したことは守らなきゃ☆」

「・・・思うんだが、お前って都合が悪くなると俺の話聞いてないよな?」

案の定香織は敬幸の話など全く聞いておらず、「早く!早く!」と自分が寝ている隣のスペースをバンバンと叩いている。

「やっぱ聞いてくれないんだな・・・」

そう落ち込みながら敬幸は香織の催促が止まりそうになかったので渋々ながらベッドの端に腰を下ろす。嬉しそうに敬幸のTシャツの裾を握る香織。


「逃げんから離せ、伸びるだろ・・・」

「離さないもん〜♪」

「このワガママ娘め。。」

「にゃ〜♪」

「お前は猫か!?」

「ウサギです!」

「は?」

「寂しいと死んじゃうんです!」

「・・・わけ分かんね」


「ところでお前・・・本気でここで寝るつもりなのか?」

「・・・・・」

「おぃ、青葉?」

「・・・・・」

「お嬢様、ついに強硬手段ですか?」

「すぅ〜すぅ〜すぅ〜・・・」

「え〜っと、、、もしかして?」

「すぅ〜すぅ〜すぅ〜・・・」

「マ、マジですか・・・?」

「すぅ〜すぅ〜すぅ〜・・・」

「青葉さ〜ん、裾離してもらわないと動けないんですけど〜?」

「すぅ〜すぅ〜すぅ〜・・・」

「ぉぃぉぃ、お前は俺の理性を過大評価しすぎじゃないのか?これでも一応男なんだが・・・」


自嘲気味につぶやいた敬幸の声は誰にも聞かれることはなかった。



そして、考える人並にベッドの端で考え込む敬幸の姿がそこにあった・・・

次回予告


第18話 香織の陰謀?

俺は見てはならないものを見てしまったのだろうか?

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