表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
96/104

6-14(96) 港湾管制室

 4週間。カーデンさんが言った、改造にかかる時間。その間雪風は動かすことができない。暇だ。

 ちなみにカフディに娯楽らしい娯楽はない。いやまぁ裏を覗けばあるだろうが、ちとコストが高い。それ以前に法律的にグレーゾンだが。


「だから遊びに来た」

「ふざけんなよお前」


 ここはカフディの港湾管制室。そう、雪風で入港する時の、あの管制官の職場である。


「どうせ暇だろ?僕がここにいるんだし」

「極々々稀にお前以外の出番があるんだよ」

「例えば?」

「クソでかい残骸を運ぶために一回全部港に叩き込む時とか」

「なんだよAIにできそうじゃん」

「言うこと聞かねぇ連中に怒鳴んのは俺の仕事なの!」


 割と重要な仕事である。


「たまにそれでも勝手するやつがおるんよ。そういうときゃな…」

「そういう時は?」

「3番砲でロックする」

「なんで権限ここにあんだよ」


 3番砲とは、カフディコロニーに8つある、固定砲座の1つのことである。ちなみにこの港湾は3番砲の射角内である。


「物騒すぎんだろ」

「効き目薄くなるからそう多用しねーよ。ロックしたのだって、俺の人生ではまだ20回程度だ」

「まだってなんだよ。20ってなんだよ」

「実際に撃ったのは3回か?」

「撃ったことあんのかよ」


 てかなんで射撃権限がここ(港湾管制)にあんだよ。警備局管轄じゃないのか?


「1回目は、俺がここ来てすぐん時だな。バカな宙賊どもが来てな…」

「その程度で射撃許可降りんだろ」


 衝撃、電磁波、射線上の友軍など。当たり前だが影響がデカい兵器はそう簡単に撃てない。普通は。


「それが奴さん小惑星の影に隠れてさ?近づいたやつ片端から落とし始めたん。ありゃ多分、なんかタネあったな」

「で?」

「見てらんなかったから小惑星ごとぶち抜いた」


 スペック上できなくはないだろう。普通やらないが。


「2回目は海軍煽ったうちのバカに。3回目はカフディをロックしやがった海軍のバカに」

「ちょと待て。海軍艦撃ったん?」

「あん時は俺悪くねぇよ。何勘違いしたのか、カフディを接収しようとしたからぶっ放しただけで、当てちゃいねぇよ」


 当てていたら大問題である。いや当たっていなくても問題だが。


「んじゃ、あんま邪魔してもアレだし、僕はそろそろ行くよ」

「おう、その意識があるなら来んなよ。業務妨害って知ってるか?」

「…業務してるやつ居るか?」

「ぶん殴るぞ」

読んでいただきありがとうございます。

誤字報告も感謝です。


2025/06/24 執筆完了

2025/08/04 投稿

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ