2-22(39) 演習 シングルナンバー
この演習には、ベイスヘ基地のの警備艦隊、機動艦隊、そして主力艦隊が参加している。
警備艦隊はパトロール艦隊とも呼ばれ、その名の通り4隻ほどでパトロールをしている。艦隊としての数が一番多い。機動性は高いが戦力としてはほどほどである。
無人機で戦った機動艦隊は、艦載機母艦を旗艦とする部隊で、通常1隻の艦載機母艦とその護衛たちで形成されている。艦載機母艦抜きでも警備艦隊より強いので、大規模作戦がない時など、警備艦隊と一緒にパトロールしていたりする。
主力艦隊はその名の通り、各基地の主力艦隊である。基地における艦隊番号が一桁台なので、シングルナンバーとも呼ばれている。今回の演習では004が参加している。
なお余談だが、この004などの艦隊番号は基地ごとにつけられているので、「004艦隊」自体は複数存在する。だが所属基地を跨いだ連合艦隊などは滅多に作られないため、問題ないらしい。
小惑星基地は、その主力艦隊から遠距離砲撃を浴びている。
爆発で破片が飛び散り、シールドに当たる。突然始まった遠距離攻撃は、おそらく偵察機からの情報を元にして照準しているのだろう。レーザー、ビーム、ミサイルがこれでもかと飛んできて、砲塔、整備したばかりの無人機、何もないただの小惑星、そして司令部となっている小惑星にも容赦なく突き刺さる。
瞬間火力の低いレーザーだったら当たっても被害が少ないが、ミサイルやら戦艦級のビームやらは破壊力が半端ない。というかこの宙域からモノが全部なくなるんじゃないかと思うほど撃たれている。どうやら司令部から情報を引き抜くのは諦めたらしい。
ともかく、だいぶ狙いが適当だとはいえ、まぐれでも被弾したら雪風は沈みかねない。司令部の小惑星の影に船体を隠す。複数の方向から攻撃を受けてはいるが、やはり死角は生まれるものだ。最初はこの攻撃に紛れてなんか来るんじゃないかと警戒していたけれど、そんなことができそうにないほどの弾幕と、たとえ何か来ていても見つけるレーダーや対応する砲塔が全滅していることから、警戒するだけ無駄、と半ば諦めている。
(そもそも演習とはいえ、この空間に突っ込む奴もいないだろう。僕も嫌だ)
表面が熱せられ、マグマの様に赤く光っている小惑星を見ながら思う。正直、宙賊掃討経験のあるが小規模な部隊と、艦隊の規模は大きいが正規軍同士の殴り合いのための部隊だったら、同等に渡り合えるだろうと思っていた。油断してわからせられたのは、僕の方だったのかもしれない。
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2024/06/04 投稿




