1-10(10)狙撃
この小説は練習みたいなものです。急にやめるかもしれないです。投稿不定期、投稿後に編集するかもしれません。その上で辻褄が合わなかったりすることもあるかもしれませんが、読んでアドバイスや感想いただけると幸いです。
この世界のAIは、人間にできることが大抵やれる。具体的には、港湾のルート設定、艦船の操縦などだ。この「操縦」の中には回避行動も含まれている。大抵のAIは、飛んでくる実弾なりミサイルなりは捕捉した時点で回避行動をとる。(ミサイルなら迎撃もするし、「光の速さ」で飛んでくるレーザーなんかは被弾(弾?)してから回避行動を始めるけど)
と言うことは、AIの回避先を予測してそこを潰すように砲弾を撃てば、自動操縦な艦はあっさりと被弾する。と言うか、弾速の遅い(そして威力の絶大な)実体弾を当てる方法は、この「予測射撃」ぐらいしかない。
「雪風」の主砲は、アトラクターとレールガンのどちらとしても使える。しかし「雪風」の対艦兵器は2連装3基の主砲のレールガン(実弾)と4連装2基、合計8門の発射管だけだ。そしてミサイルは高い。1発が高価すぎてフリゲート相手には勿体無い。しかも巡洋艦のとこにタレットを発射してからの再装填もしていない。と言うわけで主砲で迎撃することにしたんだが…
「1ヒット3ミス。まあまあだな」
【実弾兵器で第一斉射から直撃弾って、お前なかなか狂ってるぞ】
狂っているとは失礼な。ちなみに直撃をくらったフリゲートは沈黙している。実弾兵器の強いところは(当てさえすれば)シールドもナノマシンも関係ない「衝撃ダメージ」を与えるところだ。シールドの貫通こそしなくても、弾着の衝撃は容易く内部機械を破損させる。機械が物理的に吹っ飛ぶ訳だから、1発でも当てればフリゲートなど瞬殺である。ちなみにシールド貫通できる「徹甲弾」もあるけれど、尋常でなく高価な上にオーバーキルなので今回は使わない。
【4隻目の装甲輸送艦が出てきたぞ。とりあえずウチの艦隊以外の艦は混ざってない】
「なるべく早く片付ける」
ただあのフリゲートが放っている通信が不気味なんだよな。特に指向性とか持たせてないから、どこへ向けて発信しているのかわからないし、暗号化されてるせいで内容もわからない。
…暗号化?常に金欠な宙賊が暗号化通信だと?
【新手だ。ミサイル、数は4。俺とお前に2発ずつだ。索敵範囲外から撃ち込んできやがった】
ゆっくり考える暇もないらしい。
「タレットに堕とさせる。回復を優先してくれ」
【オーケー。信じるからな】
「できれば広域無線を生き返らせてくれ。嫌な予感がする」
【ん?ちょっと待てよ…実弾!数16、全弾輸送艦狙いだ!】
…ふざけんな。
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2024/01/10 投稿




