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二年目のベルフラワー  作者: 木苺
第4章 晩秋
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第90話 樹木バスと池

(ケーシング2)

ケーシングの過程そのものを じっと見守りはじめたバイオちゃんがいた。


トントンが作った桶の中の水に、腸を一晩浸けて、不純物を取り出しやすいようにした。

 今は どの状態で取り出すのがベストなのか さっぱりわからないけど とりあえずは先人の記録通りに。 


せっせ せっせと腸の中身を絞り出しては 洗って洗って。

この作業は、すでに作ってあった小さな池を利用した。


「水浴びには 寒い季節になってきたねー」と言いながらもバイオ君達は

楽し気に池に飛び込んで遊んでいた。


一方 腸の中身は 作業を見守っていたバイオちゃんの意見でいったん修道院の出張所に送られ

そこにあった 各種糞や堆肥と比較検討の末に樹木を育てるのに最適と思われる配合比率が決められた。


そして その比率に沿って原材料が 盆地に送られてきて、

リンが新たに取り出した 魔獣の胃袋の中で発酵させられ 樹木用肥料となった。


そして 袋のままでは安定性が悪いからということで、DDが 穴を掘りそこにトントンが作った大きな木の箱を埋めその箱の中に原始バック(と命名)がとりつけられて

新たなバイオマスの完成となった。


これからは 肥料を汲み出したあと、汲み出した肥料と総重量が同じように配合した各種原料を入れれば、新たな「樹木バス」(樹木用肥料の名称)」ができるようになった。


季節により 原料の状態により配合の割合が微妙に異なるので、

その比率については その都度担当妖精から ボードに表示されるようになった。


 なんと 妖精達は とうとう人間への伝達手段として文字を利用するようになったのだ。


 もちろん その為の伝達版を リンが創造する必要があったのだが。


樹木バスを生産する「万年肥料桶」を中心に 肥料の原料桶が並び 配合比率が書かれた立て札を掲げた「樹木バス生産コーナー」の誕生だ。


これらの桶には、雨水が入り込まないようにきちんと蓋がされている。

バイオ君が必要と判断したた時だけ通風できる通風孔も蓋にはあった。


かき混ぜる必要など 日々の手入れに関する注意事項も随時ボードに表示されるので、毎日朝夕 だれかが 樹木バス生産コーナーを点検しに行く必要はあった。


これはのちに発展して、バイオマス工房となり、ベルフラワー全体の、ごみ処理&肥料づくりの基本モデルとなった。


挿絵(By みてみん)


一方 汚れた皮などを洗った池は 今後とも「皮洗い池」として継続利用されることになった。

 ただし 洗うのは 生もの汚れが付いたもの限定だ。

 つまり 塩漬けの塩落としには使えない。


「皮洗い池」には あるものが入ることになった。

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