第9話 ミンダナ繊維づくり
袋を作ろう!4/5
ミンダナからの繊維をとる作業は、6月にリンとライトがドワーフ達と共に開発した方法を基に 少しだけ改良して行った。
・繊維取作業の中では、ミンダナを薄くそいでいくのが一番大変な作業だ。
二人の人間で1本の木を往復しながら削いでいたのでは、どうしても復路を歩く分が無駄になる。
なにしろ逆目ではうまく木を削ぐことができないから。
・そこで5本のミンダナを縦一列に並べ 平行に別の5本も縦に並べた。
そして二人2組の人間が10組 丸太1本づつにつき木を削いでいく。
1本削ると次の木へ
そうやって 縦に並んだ5本分を削ぐと、次は隣に並んだ丸太を逆方向に削ぎながら進んでいくのだ。
こうすれば復路の移動距離も 木を削ぎながらこなすことができる。
「この方式だと 木を削ぐ作業で歩く距離は 約半分にへるけどさ
10組のうち 一組でも作業が遅れたら 全体の動きが止まる。
それがわかってるから 作業をおくらせてはならないという重圧がつらいぞ」ライト
「かといって2本2組だと くるくるくる回って目がまわりそうだ」レオン
ということで 2本づつ2列4組でミンダナを削いでいくことになった。
また 少しでも薄く皮を削ぐために 特性刃物ではなく、ピアノ線の両側に木の持ち手を付けた道具に替えた。
このほうが 削ぐ時の木の抵抗が減るので楽だが、ピアノ線が触れると 人間すら真っ二つになるので 取り扱いには神経を使うことになった。
それゆえ 木から木へ移動するときの互いの声かけ注意が必須となった。
・薄くそいだ皮は 黒牛が回すローラーに運んで繊維束にしていった。
ミンダナ削ぎ 2人x4=8人 1チーム
ローラー回し 黒牛2頭 担当一人
人足(運んだリ干したり) 4人
大人10人がかりで初日に4本のミンダナから繊維をとった
リンとライトは外皮をはがしたあと、それぞれの作業方法を皆に伝授したり、相談に乗ったりと大忙しである。
ドワーフ達はピアノ線を使った道具を作ったり 追加のローラーを作ったりと大忙しであった。
2日目からは、24人態勢で 毎日10本づつ片づけていった。
・外皮はぎ
ドワーリン・ドーリ
・ミンダナ削ぎ
チーム①
フォーク・ライト
ダンカン・ドスコイ
カックン・サローヤン
トントン・アロウ
チーム②
バクー・オルフ
レモン・カノン
ノーリ・ライザ
・ローラー回し:レオン・ジョン 黒牛4頭
・人足
ダレン・タッキー・リック・アラン・フローラ・萌
チーム②が 3本のミンダナを3角形に並べて削いでいるのを見て
チーム①も 2本づつの平行をやめて正方形にならべて作業をしてみた。
「平行にしたほうが 気分的には楽だが、正方形にしたほうが、組ごとの時間調整がしやすい。」トントン
「一組づつ 途中で休憩するのも 正方形にした方が 流れがスムーズな気がする」アロウ
4日目に無事にミンダナ繊維を取り終わった男達は 残った半日を 温泉に浸かって疲れをいやすことにした。
「ベルフラワーは どこに居ても 温泉天国なのがいいよなぁ」しみじみと皆は思った。
※本日は 土曜なので 朝8時・夜8時の2回投稿です
土日 朝8時・夜8時の2回投稿
平日 朝7時の1回投稿
(参考)
ミンダナから繊維をとる方法
ベルフラワー最初の1年:尼僧院長の憂鬱 第263話 https://ncode.syosetu.com/n1210go/